2017年3月台湾旅行
小林秀治
 25日(土)
 4時30分に自宅出発。駅まで息子に車で送ってもらう。
 4時50分に南大沢駅出発。成田空港行きバスに乗る。他に客は、二人。多摩センター駅と聖蹟桜ヶ丘駅で十数人乗った。結構利用されているようだ。成田まで2時間20分もかかる。片道3500円である。途中、早朝なので、交通集中はなかった。
 成田に7時過ぎに着く。予定通り。
 7時半前に成田国際空港第2ターミナルビル3階JTB専用受付南団体カウンター10,11番でチケット受け取り。チャイナエアラインでチェックイン。5000円で海外旅行傷害保険をかける。
 手荷物検査で大きい液体・ゼリー状のチュウブはダメと分かり、中身を必要な分だけ取り、後は捨てる。あまり、残っていなかったので、よかった。小さいチュウブはよいようだ。

チャイナエアラインで台湾へ

 9時半にチャイナエアライン107便で成田を離陸。
 鶏から揚げ、リンゴ・オレンジの果物、ポテトサラダの機内食が出る。ビール、ワイン、お茶は飲み放題。私は、今回は、お茶のみとした。
12時40分に台湾桃園国際空港に到着。ホテルまで送ってくれるガイドに遭う。小柄な台湾女性。
日本語はまあまあ。他に4組の家族などがいた。ガイドに聞いて、空港でお金を現地通貨に交換する。ホテルなどでの交換は手数料が高いそうだ。1元は3.8円位。100元15枚と記して2万円渡したのに、1000元札が入っていて不親切である。空港から小型のバスでホテルに送ってもらう。
 14時半頃にTAIPEI CITY HOTEL(台北城大飯店)に到着。建物は、重厚な感じ。チェックインはすぐにできたので、部屋に入り、落ち着く。部屋は、ツインでかなり広い。最初より、部屋のグレードをサービスで上げたとのこと。台湾では珍しいバスタブ付きでトイレはTOTO製でウオシュレットだ。このホテルは、パイナップルで稼いだ方が建てたホテルだそうだ。
 なお、台湾の水は飲めないようだ。
 夕食まで時間があるので、街を歩く。十年以上前にきた台北とあまり変わらない街並み。外は、小雨。淡水河畔めざし、歩くが河畔まできたとき、高速道路が目の前を通っていて、河畔にはたどり着けず。 台北の街は、相変わらず、店などの看板がカラフルで雑然としている。
 セブンイレブンがあるので、トイレを借りようとしたが、日本とは違いトイレは設置されていなかった。
 ホテルに戻って一服。夕食の迎えは、17時45分。夕食は、鼎泰豊・ディンタイフォンといい、小龍包を出す店である。店の前に着くと、待ち人でいっぱい。私たちは、優先的に席が取れたようで、15分位待って、中に入る。
小龍包の鼎泰豊の店の前
 入るとすぐに、エビなどの小龍包、青菜炒め、牛肉かけごはん、スープと料理がどんどん運ばれてくる。落ち着いて食べるには程遠い。そそくさと食べて30分位で店を出る。
 小龍包は、日本円で1500円位。労働者の時給は、500円から600円位なので、1500円位の夕食はあまり食べないようだ。台北の人は、共働きが多く、家で食事を作らず、外食が多いようだ。それで、飲食店が多いということが分かる。デパートなどは11時から22時まで開いており、奥さんなどの帰りは遅いとのこと。
 その後、永康街を散策する。外は小雨。台湾の人気スイーツ、マンゴーかき氷を食べる。マンゴーとさらっとした氷に練乳がかかっている。食べるにはちょっと肌寒い。
 そのあとは、小さ目なスーパーマーケットで買い物。牛肉麺や筍瓶詰、お土産のマンゴーケーキ、パイナップルケーキ、バナナなどを買う。消費税は10%だ。台湾バナナは甘くておいしい。
 帰りは、雨なので、送迎の車でホテルへ帰る。天候がよければ、もう少し、街を歩き、地下鉄で帰る予定だった。
 ホテルに着いたのは、9時半頃か。一日目、朝が早かったので、風呂に入って、二人とも寝た。

26日(日)
名所の龍山寺
祭られている金箔像
 6時半にホテルの二階で朝食。それなりの朝食。食べ過ぎには注意だが、かなりの品数があるので、ほんの少しづつ取って食べる。味付けは、日本に近いものもあるが、やはり、台湾の味のものが多い。
 今日一日は、朝から夜までガイドの案内での観光。ホテルから観光名所の龍山寺へ9時に着く。参拝する。地元の人も観光客も多い。今は、近所迷惑になるので、あまり、線香の煙を炊かないのだそうだ。
 台湾のお寺は、いろんな人などを祭っている。日本の軍人も祭られているようだ。祀られている仏様によって、金運、恋愛とか得意分野に分かれているようで、人々は選んでお参りするようである。
 ここで、妻がおみくじを引く。まずは、おけに入っている番号が書いてある細い棒を引き、隅のほうにある棚の引き出しから、引いた番号のおみくじを自分で取るようになっている。無料だ。
 その後、台北市内から九?に貸切バスで向かう。約1時間、50キロの行程。
 途中、高速も利用するので快適。うつらうつらしている間に九フンに着く。

千と千尋の神隠し」の舞台、九フンへ

九フン・茶藝館の前で
 雨は止んでいるが、台湾にしては肌寒い。交番のところから急な階段を上っていく。昔の街、映画の世界にタイムスリップしたような気分になる。ここは、アニメ映画、「千と千尋の神隠し」の舞台になったとのこと。九フン老街散策。一通り上まで行って、海を一望し、下って茶藝館でお茶を飲むことにする。細い階段状の路地などに観光客がいっぱいである。歩きにくいので、人の歩いていない路地に入る。ときたま、行き止まりもあるが、路地は必ずどこかにつながっている。
 茶藝館に入る。外観は、がけに立ち、外には赤いちょうちんが下がり、風情がある。お菓子付で一人300元(日本円で約1100円)いい値段である。もっと高い高級なお茶は、600元から800元の普段もついていた。中国茶は、お湯と茶葉出てきて、一回だけでなく少しづつ何回でも飲める。ツアー代に含まれているタロイモ団子をもらい、お茶と一緒に食べる。餅が入っているお汁粉みたいなものだ。
丸林の台湾料理
紀元前の馬に乗った人物の陶器
 外は、小雨が降ってきて、肌寒い。九フンから台北市内に戻る。雨は上がってきた。
 台北市内に戻り、雙連市場を見学。朝市だが、昼近くでも店はかなり開いている。あいにくの雨で、傘を差しながら歩く。魚も、野菜も、果物もある。値段は安いようだ。歩きながら見るだけなので、買わない。雙連市場から歩いて、昼食の店に向かう。13時となっていた。店の名は、「丸林」。
 昼食は、台湾料理で、白身魚のから揚げ甘酢和え、豚角煮料理、スープ、青菜炒め、パパイアが出てきた。味はあっさりしたもので、非常においしい。量もそれなりに出てきた。昨日の夕食よりはよかったように思う。
 次は、定番観光コースの故宮博物院に向かう。中は、日曜日でもあり、人が多い。ガイドに案内されたものだけを見る。主に、彫刻。翠玉白菜(ヒスイ輝石の彫刻)、嵌玉石博古圖八方漆盒(多宝格の一つである。多宝格とは、清朝から製作され始めたもので、皇帝がいつも側に置いて楽しんだ鑑賞用の宝箱であり、通称「皇帝の玩具箱」と 呼ばれている。)、毛公鼎の内側には500字もの長い銘文が刻まれており、清光緒緑地魚龍図花式瓶(背が高く厚みのある大瓶であるが、瓶の形が愛らしい八枚の花弁の花型になっている。表面には鮮やかな黄緑の色釉)、馬に乗った人物の陶器などを足早に見学。
 ここは、二度目だが、一度目の印象は薄い。ただ、ここで、今も使っているキーホルダーを買った。

忠裂祠は戦争で亡くなった軍人などを祀る

 忠裂祠に行く。大殿、左右の文烈士祠、武烈士祠には、辛亥革命をはじめ、革命や戦争で亡くなった軍人や革命家たち約33万もの英霊たちが祀られている。衛兵交替式を見学。ほとんど雨は上がったが、肌寒い。
 夕食の前に土産物屋に連れていかれ、中国茶を試飲。うまいが高いので買わない。
後ろが忠裂祠の大殿
ふるまわれる前の北京ダック
 夕食は、北京料理・北京ダックである。最初に、丸丸一匹分が出される。写真に撮る。それを解体し、食べやすいようにして出される。餃子の皮のようなもので、肉とネギをまいて食べる。以前に中国で食べたのよりはうまい気がした。北京で食べたのはカリカリであった。
 有名な士林夜市に行く。雨はすっかり上がり、夜になり、明かりが灯き、人も多く、台北の雑然とした賑わいがある。台北は、屋台が並ぶ夜市が多い。いずれにしてもどこも人が多いようだ。
 帰り際に胡椒餅がふるまわれる。意外においしい。
 貸切バスで送ってもらい、ホテルへ帰る。

27日(月)
 6時半すぎに朝食を取る。
 今日は一日、自由行動。8時半すぎにホテルを出る。昨日とうってかわって晴天。台北らしく暖かい。
 台湾の地下鉄MRTに乗って移動する。ホテルの近くの大橋頭駅まで歩いて7分位。まずは、台湾の温泉に行くことにした。月曜日は、猫空ロープウエイが動いていないので、温泉となった。MRT石牌駅まで25元、約15分。切符、と言ってもプラスチックの丸い青いコインを買って乗る。案内も非常にわかりやすい。乗り換えもスムーズである。
 石牌駅からタクシーに乗る。10分、130元位とのこと。台湾のタクシーは初乗り70元(250円位)、250mごと5元加算になっている。乗ったタクシーの運転手は年配の人。
紗帽山温泉
えび入りのおかゆ
  陽明山、紗帽山温泉川湯と書いたメモを示して行ってもらう。言葉が分からないので、漢字を書いて渡すのが正確に伝わる。温泉に着いてお金を払うことになって、お金が足りない。古い硬貨は使えないとのこと。親切に1元まけてくれた。
 タクシーを降りると、皇池温泉御膳館(1館)の黄色い看板が目に入った。川湯は橋を渡ってすぐにある。川湯に入ろうとしたが、妻が古そうだからとタクシーで降りたすぐの温泉に入る。午前中なので安い。温泉養生料理を頼むことにして、二人で800元。入浴代は無料になった。
 12時にならないと昼食は出ないのでゆっくり入浴する。中は、台湾の人でいっぱい。身体を洗うのは立って洗う。浴槽は、泉質に合わせて四つ位あった。温度も41度くらいで、いい風呂だった。台湾も日本と同じように裸で入る。混浴ではない。
 11時ごろに上がり、付近を散策。温泉が出ているだけに、山肌は荒れている。日本の温泉場と同じ光景だ。
 12時近くになって、昼食を取る。頼んだのは、おかゆ。小龍包がついた。出てきたのは、エビや野菜などが入ったおかゆ。おかゆは大きな鍋に入っており、二人分にしては量が多い。一生懸命、残さないように食べた。日本のおかゆより、具がいっぱい入っていた。

淡水は港町で風光明媚

 
淡水の風景
 紗帽山温泉からMRT石牌駅まで通っているバスを利用することにする。目当てのバスは少ないようだ。他に行くバスが5、6本行ったところで、中型バスがきた。バスは、一人15元、安い。
 次は、MRT石牌駅からMRT淡水駅に行く。淡水も港町の観光地である。35元、約21分である。外は暑い。淡水駅は、終点である。川が流れていて、観光船の港がある。
 川岸には店が並んで風情がある。街中には、夜市のように、屋台が出ていた。
 川沿いはきれいに整備されていた。そこを約3キロを歩いて、漁人碼頭に行こうとしたが、疲れたので途中で断念。
 バスで帰ることにした。バスは、少し待ってすぐに来た。帰り際にいくらかと尋ねると無料とのこと。駅と漁人碼頭を結ぶ無料バスだったようだ。最初から、バスで行けばよかったと思う。
 16時、MRT淡水駅から中正紀念堂駅に向かう。切符は50元だが、買う時は、100元札がなく他の札は使えなかった。コンビニで気前よく崩してもらう。
 中正紀念堂は広い。夕方で夕陽に生えていた。ゆっくりと正面階段を上る。中正記念堂は、蒋介石を祀った大きな建物である。」。「中正」とは蒋介石のことである。
中正紀念堂の正面
 夕食は、台湾料理で有名な牛肉麺を食べようと、中正紀念堂から歩いて行ける「特斉牛肉麺」にした。ところが、行ってみると月曜日は休みのようである。明かりがついていない。ガイドブックには休みの日は書いてなかった。しかたなく、近くの地下鉄の駅に向かってぶらぶらする。MRT善導寺駅の手前で店の明かりがみえたので、行ってみる。肉がいっぱいつるして並んでいた店もあったが、何か入りにくい。妻は、台湾料理なら何でもよいとのことで、台湾の庶民が食べているような店に入る。30人くらいは入る店だ。店には、客がいっぱいいた。一つのテーブルが空いていたので入る。
 メニューは漢字のみだから、だいたいの勘でなすの炒めもの、牛肉チャーハンなどを頼む。水、お茶は、セルフで飲める。味は、よい。すべて完食。
 地下鉄でホテルに帰る。

28日(火)

台北霞海城隍廟
 6時半に朝食。
 今日は、午前中のみ自由行動。ホテルから歩いて行ける迪化街を歩く。朝早いので、まだ店はほとんど開いていない。最初に、台北霞海城隍廟に参る。中は、線香の煙でいっぱい。縁結びのパワースポットとのことで人気がある。
 朝から、地元の人が訪れていた。
 迪化街で開いていた店で、乾物のきくらげとしいたけを買う。しいたけは、小さいがいい匂いがしたものを買った。
 あとは、マンゴーを干したもの、小さい干しエビを買った。
 11時50分にホテルの玄関前で迎えのバスに乗り込む。途中、台北市内の総合土産品店(免税店)に連れて行かれる。そこで、妻が、台湾で有名なハーブ入りの石鹸を買う。土産品を後にし、台湾桃園国際空港に向かう。
乾物屋が多い迪化街
台湾桃園国際空港の食堂にて
 14時前に台湾桃園国際空港に到着。
 荷物を預ける必要がないので、機械でチェックインをすませる。ガイドはここまで。早々と階下のレストランで食事を取る。牛肉かけごはんと豚肉のかけごはんをそれぞれ別々にいただいた。昼を食べていないのでおなかは空いていた。味はまあまあである。これで、台湾の金は、硬貨も含めてほとんど使い切った。最初に換えたのは2万円(約5000元)であった。最後に残った硬貨で、自販機で飲み物を買った。

帰りの空港でトラブル発生

 その後、手荷物検査を受ける。行きに引っかかったベルトを外して、探知機ゲートをくぐる。今度は、問題なかったが、筍のビン詰めがだめだとわかる。後で受け取るように預かってもらう。ところが、妻もバックの中にはさみがあるとして、ひっかかる。よく探すと小さな眉毛切りだった。こんなものもだめなのかと思った。再度、妻だけが外に出てバックを預けることになり、係官に連れていかれる。私は、パスポートチェックを受けて空港内に入る。妻はこの場を必ず通るので、出たところで待つことにした。待っている間、うまく出てこなければ、予定の飛行機に乗れないこともあると、一瞬脳裏をよぎる。そうこうしているうちに、30分くらいたったころか、妻がパスポート検査を出たところに現れる。大変だったと一言。
 妻は、再度、荷物を預けるところに連れていかれ、機内に持ち込めないものをバッグに入れて荷物を預ける。そこでは中国語しか聞こえない。中国語を話せないと手を振ると、ここを読めと言われ、「荷物検査で通過したか自分で確認すること」と書いてある。確認して、受付のテーブルに行くと、「行け、行け」と手で促される。日本より不親切。「私は外国のお客さまだぞ」と言ってやりたかったが、中国語を話せなかった。
 飛行機に間に合うのか心配し、係員をせかせたとのこと。
 飛行機の発着場までずいぶん長い距離があったが、発着場についても、時間はまだ十分であった。ようやく、ゆっくり、飛行機に乗り込めることになった。一安心であった。
 こうしたトラブルは、旅行にありがちである。国が変われば、自国と違うことが多くある。
 以前にヨーロッパに行ったときに、爆発犯に間違われたり、怪しいベトナム人に間違われたりと、今回より大変なことがあったことが思い出された。

 16時10分、予定通り、台北発、やはり、チャイナエアライン。行きと同じような機内食が出て、
 20時頃には成田空港に着いた。
 21時20分、成田発の南大沢行きバス(最終便)に乗り帰途についた。明日は、仕事。朝が早い。
 23時40分ころには、南大沢駅に着いた。息子が車で迎えに来てくれていた。