2017年6月 三宅島・釣りの旅
小林秀治
6月2日(金)

 5時20分に南大沢の自宅を車に荷物を積んで出発。6時過ぎに千代田区の三崎町駐車場に着く。途中の渋滞はなかった。ここの駐車場は、9時までに入れるとその日の最大料金は1200円である。そこから出勤し、1日勤務する。
 仕事を17時15分に終えて、水道橋駅前で夕食などを取り時間をつぶし、20時に竹芝に向かう。20分くらいで竹芝タイムズニューピア竹芝ノースタワー駐車場に着く。ここの駐車場は、東海汽船を使うと1日2000円になる。荷物をまとめて、竹芝桟橋の待合室に向かう。荷物は、キャリアーにクーラー2つと釣りバッグを積み、大きめのザックを背負い、竿バッグを持って歩く。
 桟橋は駐車場の隣なので、5分くらいで着いた。
 21時を過ぎると待合室は混んできた。土、日を島で過ごす人が多いためだ。30年くらい前は、夏ともなると、この桟橋にいっぱいの人が集まった。みんな伊豆七島に行く若者たちであった。私も男友達と二人で島に向かおうと、この桟橋にきたのだが、予約無しだったので、案の定、船には乗れずじまいだった。1000人くらい乗せる船だから大丈夫だと思ってきたが甘かった。しかたなく、東京駅から電車で伊豆の下田に行き、民宿に泊まったことを思い出した。
大型客船 橘丸
 乗船すると荷物を大型荷物置き場に置き、空身で2等船室に向かう。予約が早かったせいか、荷物置き場からすぐそこであった。そこは、10人部屋で1畳ほどのスペースが割り当てられている指定席である。昔は、大部屋でどこでもよかったが今は変わったようだ。壁から小さい仕切り板がついていて、寝ると隣の人は見えないようになっている。
 22時半に予定通り竹芝港を出港。黄色い大型客船で新しい。伊豆七島への船は車を運ぶフェリーはない。三宅島まで片道2等で6510円である。航行時間は、6時間40分である。
 私は、朝からの釣りに備えて、すぐに寝いる。周りの人も一人のようで静かで、テレビもつけない。
 船のエンジン音が気になり熟睡はできないが、何とか島に着くアナウンスがあるまで寝ることができた。

3日(土) 島についてすぐに堤防釣りへ

 5時に三宅島の三池港に着く。もう明るい。三池港は島の東側にあり、一番大きい港である。
 港にはレンタカー会社の人が迎えに来てくれていた。3組のお客を乗せて、車が三宅島の周回道路を西に向かう。10分くらいでコスモレンタカーに着く。
 手続きは簡単で紙に免許証の番号、住所、氏名、連絡先を書いて、予約した車を受け取るだけである。
 精算は返す時とのこと。借りたのは、軽自動車のワゴン。釣り用だからオンボロである。クーラーも故障中であった。3日間借りて15000円、港までの送迎代が2000円。レンタカーは、島であと2社くらいあるが比較的少し安かったのでコスモレンタカーにした。
 早速、釣り餌を求めて釣具屋へ。坪田の釣具屋はまだ開いていないので、錆が浜のホテル海楽に向かう。阿古地区にあり、坪田から15分くらいである。
 ホテル海楽は、宿泊者や釣り客の車でいっぱいであった。ホテルの入り口に釣り餌を売っていたので、撒き餌と付けエサときびなごを買う。そして、さっそく、錆が浜の北にある伊ヶ谷堤防に向かう。
 周回道路から下って港に行く。すでに1台が来ている。中年の二人連れで堤防釣りは慣れている様子。
 私も手前に車を止めて、堤防の突端に向かう。突端までは300mくらいはある。突端に着くと、二人とは離れて釣りの準備、私は、遠投ウキ釣りは初めてでる。
 30メートルくらい投げて釣るが釣れない。ウキ下を聞くと10メートルと7.5メートルだったので、合わせて釣るが付けエサがなくなって返ってくる。投げる時に落ちるようだ。
 二人連れの一人は、7.5メートルのウキ下でジャンボイサキを釣っていた。
伊豆岬灯台
 うねりがあるので、場所を変えても釣りづらい。
 3時間くらい粘ったが釣れないので、場所を変えることにし、荷物をしまって堤防を後にする。
 お腹もすいたので、ホテル海楽に戻り、昼食をとる。今日のおすすめに焼きそば800円とあったので注文する。意外にも肉も多く味が良かった。
 その後、まだ、陽も高いので休むことにする。ホテル海楽から少し北に行ったところにふるさとの湯があるので入る。
 お湯は少しぬるめで、薄い泥色、柔らかい感じである。遠くに式根島などが見渡せるいい眺めである。
 おすすめは、夕陽がみられる頃だそうだ。
三宅島・湯の浜漁港
 夕方になり、島の北にある湯の浜漁港の堤防に向かう。釣り人はメジナ狙いの島の釣り人が一人いた。波が結構荒く風が強い。赤イカ狙いで港内を釣るがあたりがない。イカ釣りスッテにつけた餌のきびなごがかじられているが、それも続かない。風とうねりがやまないので、夜9時頃あがる。
 水温次第で6月には赤イカは終わっているかもとの情報があった。
 大久保浜キャンプ場の予約していたが、湯の浜漁港に来るときに、すでに外国人らのグループがいたので、島の周回道路わきの空地に車を止めて寝ることにする。
 夕食は、午後にスーパーで買った弁当で済ませる。三宅島のストアは地区ごとにあるようだが、島を一周したが、2軒だけしか発見できなかった。コンビニと同規模くらいだ。

4日(日)今日も釣り アカイカは釣れたのか

 朝5時前に起きて、ホテル海楽で釣り餌と氷を補充し、昨日行った伊ヶ谷堤防に行く。すでに昨日の二人と思しき釣り人が先端に入っている。釣れてはいないようだ。
 風とうねりは昨日よりないので、昨日大イサキが取れた側に入る。私の手前に同じ時間帯に堤防に来た3人組が入った。中年だが、慣れた様子で遠投釣りを始める。50メートルくらいは投げている。
 私も投げるが、なかなか遠くには投げれない。そして、付けエサがすぐなくなっている。どおも投げる時に餌が落ちているようだ。そこで、投げている人のをよく見ると仕掛けは5メートルくらいあり、遠投かごに付けエサを入れて投げている。遠投かごをよく見ると付けエサを入れるところがある。遠投釣りの情報では、付けエサを籠の下に入れることを書いているところはなかった。
 しかし、なかなか釣れない。ウキ下を変えても釣れない。
 隣の3人組はメジナをあげている。釣れているのは、一本針でしかけが長い。
 私のほうは、5時間ねばって、いろいろ試しても釣れないので、移動することにする。
 また、近くのメジナを撒き餌で釣っている人がいる。よく釣れる。メジナは別な細い仕掛けで釣るのである。
 今度も湯の浜漁港に行く。天気は良く、まだ2時ころなので暑い。先端には、二組いたので、時間をつぶして入ることにする。
 周回道路の脇ある園地の屋根付きベンチで昼寝をする。少し寝たところで、子供二人の親子連れが遊びに来ていた。遠くには、式根島などがよく見えている。
 午後4時頃、湯の浜漁港に入る。地元の人ひとりだけがメジナを釣っている。いくつも釣っている。
 型の良いの以外は放している。
 私は、遠投釣りをするが釣れない。明るいうちにアカイカの仕掛けの作る。
 そうこうしてうるちに地元の人が帰っていった。
 この人に入れ替わりに向かいの堤防でジギングをしていた若者がきた。この人もアカイカのしかけで釣り始めた。水平線に陽が落ちる。とても美しい。
三宅島・湯の浜漁港からの夕日
 陽が落ちて1時間位した頃、隣の人がアカイカをかけた。こちらもということで少し巻いて探る。そうしたらいきなりずっしりとした重み。そのままゆっくりと巻く。待望のアカイカである。なんと二杯ついていたので、とても重く一気にあげられなかった。それもそのはず、1号の磯竿だからであった。
 何とか、堤防にあげて取り込む。他に釣り人がいないので取り込みは広く使え良い。
 今まで釣れなかったので、取り込んで安堵感が広がる。続けて狙い、仕掛けを投入。隣はまたあげている。私も2杯追加した。その後、時間が経つも釣れなくなった。隣の若者が先に帰る。
アカイカ 40センチはある
 私は、残って粘る。2時間くらいして、1杯追加。もう一杯かけたが、少し手前でばれてしまった。
 時計を見ると1時であった。引き上げる。
 今日も大久保浜キャンプ場には行かず、昼寝をしたところの駐車スペースで朝まで寝る。

5日(月)帰りの日 釣りはしないで温泉と観光へ

 今日は帰る日である。朝7時に起きる。
 釣りはせず、温泉に入り、観光することにした。その前に、大久保浜キャンプ場に行き、釣り道具の片づけをする。
 着くと誰もいない。昨日の宿泊者は誰もいなかったということだ。
 窯場でガスでお湯を沸かし、スープとお茶をつくり飲む。釣り道具は、洗って干し、梱包し直す。
 9時になったので、氷を補充しにホテル海楽に向かう。
 その途中に、明日葉を取っていこうと山道に入る。それらしきものがあったので、若芽を積む。帰り際に明日葉を栽培しているところがあったので、ひと葉失敬する。よく見比べると、少し違うものがあったので捨てる。
三宅島・メガネ岩
 ストアに寄り、帰りの弁当とお土産用に明日葉を買った。ホテル海楽で氷を補充し、溶岩が流れ出たメガネ岩などを見学。11時には温泉に入る。今度はゆっくりと入る。さっぱりとして落ち着いた。
 レンタカーを返すために坪田に向かう。12時過ぎにレンタカー店に着いた。
 着くとすぐに帰りの荷造りと精算をあっという間に行い、
 今来た道をまた戻り、錆が浜港に向かった。今日は、風の関係で三池港からではなく、錆が浜港からの出港である。
 予定より遅れて13時50分に三宅島を出港。その頃、三宅島は雨になった。島の天気は変わりやすい。
 東京湾に入るまで寝て過ごす。船室は、一人だけである。
 東京湾に入ったアナウンスを聞き、夕食を船のレストランで取る。比較的メニューはあるがやはり高い。その中でアジフライとうどんを食べる。意外とおいしい。
 竹芝には、19時50分に着いた。東京も雨。
 隣の駐車場に移動し、精算して、浜松町、日比谷を抜けて代官町から高速に乗り、南大沢に向かう。
 21時20分頃、自宅に着いた。
 費用は概算で約5万円だった。(船賃、駐車代、食事代、釣りえさ等代、レンタカー代、ガソリン代) 

溶岩で押しつぶされた学校
 三宅島は噴火し、全島避難した島である。
 今でも上の山は立ち入り禁止である。
 島のいたる所に噴火の爪痕が残る。