小林秀治
7時半過ぎに南大沢の自宅を軽のホンダNボックスで出発。今回は、妻の定年のご苦労様ということで、私の負担で企画したものである。妻は、「花がみたい」「海を見ていると飽きない、癒される」という。そういうことで、千葉県房総の旅となった。一泊二日で結構な距離を走る。スケジュールを渡したら、車に乗っている時間が長いねという。千葉は、南端と外房側は、高速道はなく海沿いを走るので、距離は短くても時間がかかるのである。 まずは、自宅からニュータウン通りを東へ、そして、府中街道を南下する。東京湾アクアラインに入る浮島インターまでのナビを入れる。途中、日曜日であるのと、一般道を走っているので、時間がかかる。ナビ通りにいくが、川崎には進まず、途中で多摩川を渡り、大田区に入ってしまう。変更する勇気がなく、そのまま、ナビどおりに走る。大田区で環八から、また、多摩川を渡り、浮島インターに入ることになる。ナビ通りに進んだが、遠回りしてしまったようだ。多摩川を渡らず、まっすぐ進むと川崎大師を通って、浮島インターに行けるのだが、ナビは、何を優先したのか、多摩川を渡るコースを選択したのだった。それを見抜けなくて、予想より多くの時間がかかってしまった。しかし、予想より20分くらい余計にかかったくらいなので、よしとしたい。 東京湾アクアライン入口から渋滞。日曜日とあって、トンネル内で動いてはいるが、渋滞だ。海ほたるでの休憩の予定をやめて、前に進むことにする。 トンネルを抜けると、東京都同じように、太陽がまぶしく快晴。抜けたのは午前10時過ぎ。そのまま、館山自動車道に入り、富津館山道路と進む。途中、高速道が一車線になるところが何か所かある。やはり、そこでは渋滞が起きていた。冨浦インターまで1時間くらいかかった。冨浦インターを降り、館山バイパス127号線を進む。 11時半過ぎに、館山の町に入る。南房総で一番中心の街である。東京都心からアクアラインを使うと95キロで100キロ圏内である。
昼食は、事前に調べていた「漁師料理たてやま」にしようと、410号線に入る。大きな看板があったのですぐわかる。まだ、12時前なので、混雑はなく、すぐに店に案内される。周りを見渡すと客は家族連れから、中高年の夫婦づれが多い。貝類の浜焼き食べ放題もある。そこも結構客が入っており、家族連れでにぎわっていた。 ここは、地魚などの海鮮丼などのメニューが豊富とのこと。メニューを見ると、海鮮丼、刺身、天ブラなどの定食、単品料理が100種類くらい並んでいた。何にするか、非常に迷う。 妻は、来る途中、朝食ということで稲寿司を食べていたので、軽いものにしたいとメニューを見ていた。いつも決めるのが遅いが今回は、好きなうに丼の小を頼むことにした。私は、イカのかき揚げとアジフライ定食を注文。 混んでいる割には、10分以内で注文の料理が出てきた。ここの厨房には、職人が結構いるのではないかと推測した。厨房以外のフロアーにもおばちゃんが何人もいた。繁盛しているようだ。 イカのかき揚げは単品で注文したので、二人で分け合って食べる。イカがおいしい。うに丼もいけるようだ。アジフライは、850円で中アジが3匹乗っている。揚げたてなので、うまい。会計を済ませると隣接している土産物屋で乾物のりと落花生を買う。落花生は、値段の割に量があった。案の定、千葉県産ではなく中国産であった。
13時半過ぎに、館山市街を抜けて房総フラワーラインに入る。館山市下町交差点から南房総市和田町までの約46kmの海岸線の道路が房総フラワーラインである。そこを走る。その名の通り、1月から春にかけては菜の花やポピー、夏にはマリーゴールドと、季節の花々が道沿いを彩るとのことである。 期待して走るが、菜の花がちらほらあるだけ。道沿いにある温室の中には花があるのかもしれない。 白浜フラワーパークを過ぎ、道の駅で農産物や花を買う。都会に比べると野菜などは安い。その後、近くの野島崎灯台を見学。駐車場がすぐに見つからない。よく見ると、路上に皆止めているので、空いているところに止める。 岩がある海岸沿いを散歩。ここは、房総半島の南端で、断崖絶壁にある灯台ではないので、海から奥まって灯台がある。上って見学できる灯台だ。有料である。 私たちは、房総の最南端の岩に上って太平洋を見渡す。穏やかな春の初めの海が広がっていた。遠くには巨大なタンカーが南に向かって進んでいた。 午後2時半が過ぎたので、先を急ぐ。千倉、安房鴨川、安房小湊、勝浦と外房の海岸線沿いを進む。千倉あたりは、海岸線から少し中の通りを進む。安房鴨川は、鴨川シーワールドがあり、有名である。午後3時をすぎているので、シーワールドからの帰りの車が出ている。安房小湊は鯛の浦、日蓮上人ゆかりの誕生寺があり、観光地である。
予定通り16時半に、今日の宿である御宿の「海のホテル」に着いた。 ホテルは古いようだ。今の経営は、八ヶ岳に本部がある泉郷。会員制施設になっている。 ホテルの名前のごとく、すぐに海に出られる。目の前は、開けた砂浜である。夏は海水浴客でにぎわうのだろう。2階がフロントで、1階に大浴場がある。そして、今は閉まっているが、1階からすぐに砂浜海岸に出られる。海水浴の後のシャワーがそこにあった。 夕食はバイキングで、18時半からなので、先に風呂にゆっくり入る。 今日は日曜日とあって客は少ないようだ。風呂に入っていたのは、他に一人。ゆったりと風呂につかる。外は、すぐ海が広がっている。 18時半過ぎに夕食会場へ。すでに他の客が7、8人いた。夕食を食べている間、どれくらい客がいるのか、見ていたが、家族連れなど20人程度だった。 今回の宿泊料金は、一泊二食で、1万円。並んでいる料理は、品数が多くなく大したことはなかった。ただ、アワビの小ぶりなのが一人一人についていて、そこで温めて食べることができた。妻は、アワビは以前食べたことがあるが、硬かったという。今回のアワビはとても柔らかくおいしいと好評であった。 夕食後、再び、風呂にゆったりと入り、日の出を見ようと早めに寝る。