2018年4月27日 京都の旅

小林秀治

  久しぶりに京都に行くことになった。2018年4月27日、金曜日から28日の一泊で、妻と行くのである。京都での自治体問題での会議に来て以来だから10年ぶりだろうか。
  今回は、車ではなく、新幹線である。そのために、事前に新幹線の切符安売りを東京駅北口の大黒屋に買いに行く。新横浜、京都間12400円のところ、1000円くらい安く売っている。ところが、4月27日からゴールデンウイーク期間となり、使えないということだ。他の店で安売りの切符はないのかと聞いたが、ないということだった。
  しかたないので、みどりの窓口で買うことにした。私は、この4月から週休日が金曜日になったので、休みであり、ゆっくりと南大沢から新横浜に向かう。1時間半くらいである。妻は、半日勤務して、新横浜で、14時頃に新横浜で待ち合わせする。
  私は、新横浜に30分くらい前に着いた。昼を食べていないので、JRの改札を出て、とんかつ弁当を買う。そして、新幹線の待合室で食べる、14時10分前頃に妻が新横浜に着く。
  弁当を食べ終えて、13時58分の新大阪行き「のぞみ」に乗ることにする。自由席は、1号車から3号車と少ない。連休前だから、座れるはずとホームで待つ。新幹線がホームに入ってきた。窓を覗き込むと空席があるので安堵する。
  ただ、隣り合わせでは座れず別々に座る。疲れていたのか、すぐに睡眠に入る。1時間弱で名古屋に着く。ここで、出張と思われるサラリーマンが結構降り、空いた。そこで、隣り合わせに座ることにするが、名古屋からの客でやはり混んできた。
  名古屋を発車してから、職場から電話。今年4月から新しく30代前半の係長と女性が私の仕事の相棒になった。私の仕事は、経験がいるのだが、必要な知識も必要。約20時間かけて、必要な知識について研修を行った。
  27日は、職場で女性が一人で対応していた。というのも、係長は、子育て中で、流行性結膜炎にかかって、一週間出勤停止となっていたからだ。
  私は、休んでいても、分からなければ、電話をしてよいと伝えていたのだ。電話が来たのは新幹線であったので、電波の調子はあまり良くなかった。
  京都には16時に着いた。京都の宿は、混むとあって大津にしていた。大津の東横イン京都琵琶湖大津である。ツイン、二人で1万円弱。朝食付きである。
  京都から大津へは、JRで10分。思っていたよりも近い。京都駅の新幹線からJR東海道線に乗り換え、柘植(つげ)行きに乗り大津駅向かう。大津駅は、ホームも駅前も意外と小さかった。

大津は琵琶湖最南端の町

琵琶湖畔 大津
  駅前から歩いて、少し下り、琵琶湖畔を目指す。まっすぐ歩いて20分くらいで、湖畔に着く。ここが、琵琶湖最南端で一番すぼんだところだ。地図を見ればわかるが、大津から北に向かって大きく広がっている。湖というより海に近く、大津港には、大きな船や監視船もある。
  大津港から駅の方向に少し戻ると、今日の宿のホテルがある。屋上の東横インという看板が遠くからも見えるのでわかる。
  大津の街を歩いたが、店が少ない。特に、飲食店が少ないような気がした。
  ホテルにつき、シャワーを浴びて、6時半頃、夕食に外に出る。外は、夕立が来たようで道路がぬれている。
  ホテルの傘を借りて、暗くなった大津の街を歩く。アーケード街があるが、開いている飲食店は一、二軒。そこを通り過ぎて、駅に向かって歩く。駅前に行けば店があるだろうと思い歩く。雨はポツリポツリ。
  明るくなってきた。駅前の灯りである。駅前のホテルの一階に、この地発祥の「近江ちゃんぽん」屋や焼き肉店などがあった。その反対側には、飲み屋などがあった。ふと目にすると、すし屋が目に留まったので、そこにすることにする。中は、飲み屋スタイル。19時頃になっていたので、すでに客は8割くらい入っていた。
  19時までは、飲み物半額であった。握り・巻物寿司と手羽先揚げなどのつまみを頼む。妻は、お茶である。いつも、飲まないが食べる。
  私は、ビールを飲んでハイボールを頼む、さいころを振ってその目がぞろ目だとただになる。軽く振ると六のぞろ目、一杯ただとなった。面白い店である。
  1時間半くらい居て、二人で約4000円。また、ホテルに向かって歩いていく。来た道と違うが、飲食店の灯りがちらほらとある。
  ホテルには、9時頃ついた。妻は、風呂にはいる。私は、すでにシャワーを浴びていたので、10時頃には寝入った。
  翌日、6時頃に起床。外は晴れ。暑くなりそう。
  7時にホテルの1階で朝食。ごはん、みそ汁、パン、煮物、ポテサラ、葉物サラダなど。ビジネスホテルの朝食であった。連休とあって、カップルや、中高年の夫婦連れ、外国の旅行者が多い。
  実は、今回は、観光が目的ではない。京都の買いたい不動産を見に来たのである。

伏見稲荷は観光客がぞろぞろ

伏見稲荷の小判狐
  10時に伏見稲荷で不動産屋と待ち合わせである。大津から伏見稲荷までは、JRを使って、約30分。余裕を見て、8時半にはホテルをチェックアウト。
  9時過ぎには、JRの稲荷駅に着く。駅の目の前が伏見稲荷大社の参道。待ち合わせに時間があるので、伏見稲荷大社を見学。
  外国人など、すでに観光客がいっぱい。あとで、聞いたが、混雑するときは、駅前から数珠つなぎだそうだ。
  幸い、今回は、そうしたこともなく、前に進める。本殿をあとにして、上に登っていく。有名な朱色の千本鳥居が並んでいた、ここでは結構混雑して、前に進むのに人をよけていかなければならない。混雑時を予想すると、なかなか前には進めないのではないか。
千本鳥居の入り口
  待ち合わせ時間を気にして、すぐに上まで行き、また、戻り降りてくる。外は、夏のように暑くなってきた。
  京阪本線の伏見稲荷駅前で不動産屋を待つ。10時になっても現れない。電話が来る。どうやら、JRの稲荷駅で待っていたとのこと。しばらくして、不動産屋の女性が来た。私は、彼女が京阪本線の伏見稲荷駅前を通り、JR稲荷駅に行くのを事前に見ていた。それは、不動産に関する資料のようなものを持っていたからである。その時は、確信がないので見ていたのみである。

物件の調査

完成している物件
  挨拶をして、さっそく現地を見せてもらう。駅から3分くらいである。
  大通りの交差点からほんの少し入ったところである。整地とべた基礎が打ってあるのみで、まだ、建築工事は始まっていない。どうも、資金繰りの関係で契約してから建築を始めるようだ。
  敷地は、京都に典型的な間口が狭く奥に長いものである。間口は4メートルにも満たない。敷地は、55平方メートルくらいである。駅前ということで、坪単価は、約170万円である。
  ここは、建蔽率が8割もある近隣商業地域である。京都は、隣との境を空けず長屋のように建てている。ここもそのようで離隔は、10センチくらいである。民法の50センチはお互い様で問題にしないようである。
  東隣りは、空き地で駐車場となっていた。現地の土地の状況を確認し、近くにある現在営業中と建設中の物件を歩いて見に行く。駅から南に、琵琶湖から引かれた水路沿いに行った住宅地であった。
  なんと、そこの周りの民家には、いたるところに民泊反対の張り紙があった。物件の前には、近所の人が掃除をしていた。そこで、苦情を言われることになった。不動産屋の人は、我々がいるのを気にしてか、割と丁寧に対応していた。この物件は、民泊営業ではなく、旅館業法の簡易宿所の許可を得てやっているとのことだった。ところが、帳場はあるもののそこには人がほとんどいないということだった。
  営業実態は、民泊に近いもののようだった。だから、近所の人の反対を受けているのだ。
  そこを後にして、車で北上し、三条あたりの営業している物件を見せてもらうことになった。そこは、すでに1年くらい営業して、稼働率が良いとのことだった。統計的に京都の簡易宿所、ゲストハウスの稼働率は3割から6割くらいとのこと。一番稼働しているのが、8割9割のビジネスホテルである。
  部屋は1階と2階にあり、1室づつで約30平方メートルくらい。ベットが4つ置かれている。あとはトイレ、浴室、キッチンがある。住宅の間取りと同じである。1階に帳場があるが、人は常駐していない。お客が来るときに来るようであるが、ゴミ置き場になっている模様。チェックインは、まとめて別の場所で行っているようだ。それでも、旅館業法ではよいようである。
  これで、物件の調査を終わり、不動産屋に立ち寄り、資料をもらって帰ることにした。

京都観光

南禅寺のアーチ型水路
  今日中に帰ればよいので、車で東山の南禅寺まで送ってもらう。南禅寺の入り口は観光客が多い。中は広いので、余裕を持って歩ける。日差しは強いが建物や木陰はまだ涼しい。山門で一休み。本殿を見て、有名な、琵琶湖から引いているアーチ型の水路を見て、そのわきを通り、発電所を経て、知恩院に向かう。
  知恩院の本殿は、工事中であった。山門から入らず、脇の坂を上って、知恩院に入った。この方が階段がきつくなくて楽である。知恩院は2年前にきていた。その時は、山門をくぐり、長く急な石段を上り、本殿に参った。
  今回は、階段上から、山門を望み、降りていく。南禅寺の山門も大きかったが、知恩院の山門も大きい。
  知恩院を後にして、来た道を戻り、大きい鳥居のある平安神宮に行く。新しいので、鳥居も平安神宮の建物もまだ、朱色が映えている。

夕食タイム

3000円のトンカツセット
  帰りは、地下鉄に乗り、京都駅に向かう。京都では、夕食も兼ねて、トンカツ屋に入る。二人で3000円のトンカツセットを頼む。ビールも一杯ついている。私が二杯飲む、お腹も満腹になる。
  京都からは、17時半ののぞみで、帰ってきた。