2018年9月 青森・北海道の旅
小林秀治
9月12日(水) 0日目
ホンダNボックスに荷物を積み込み、南大沢の自宅を22時15分に出発。月が出ている。 あきる野インターから圏央道を経て、東北道に入る。圏央道ができたので、我が家から東北道に入るのが、1時間以上早くなった。向かうのは、秋田県にある十和田インター。約640キロの行程である。途中で仮眠する予定だ。
9月13日(木) 1日目
天気が良い 予定変更で花巻・宮沢賢治を訪問
日付が変わり、0時10分に都賀PAで3時間ほど仮眠を取る。そして、また東北道をひたすら北上する。周りの車は、トラックばかり。 5時に福島県、国見SAで休憩し、1回目の給油をする。Nボックスは、比較的燃費が良くリッター18キロぐらい走る。 8時35分、宮城県、金成PAで朝食(アジフライ定食)、休憩を取る。 当初は、一気に十和田インターまで行く予定であったが、天気も良く、一昨年の東北旅行で花巻を訪れていなかったので、花巻の宮沢賢治を訪ねることとする。一人旅だと思いつくと予定変更がすぐにできる。東北道をそれて花巻空港インターを降りる。ここまでの高速代は、6470円。
降りて、宮沢賢治の童話村と宮沢賢治記念館を訪れる。童話村は、展示館などに入ると有料であるが、広場や、森の散策は無料である。芝生の広場には、地元の小学生が赤い帽子をかぶり、何かの練習を行っていた。天気はすこぶるよく、空も青く気持ちがよい。広場には、偏光フィルターやステンドグラスで造られたオブジェがある。夜は、ライトアップされて、幻想的になり、宮沢賢治の童話の世界を表現するそうだ。
童話村から、丘を登ったところに宮沢賢治記念館がある。宮沢賢治は人気があるので、年間20万人も来訪者があるそうだ。花巻の人口の約2倍である。宮沢賢治記念館では、賢治のすべてを紹介している。一般には、童話作家として有名だが、農業教育者、科学者、宗教家といった側面も強く持っているのが賢治である。 11時45分に宮沢賢治記念館を出発。帰り際にも、団体の来訪者がきている。また、花巻空港インターに戻り、そこから高速道に乗り、東北道に入る。
14時11分に十和田インターを降りる。周りは何もない。一旦、道の駅・おおゆに立ち寄り、休憩する。施設は新しい。大湯温泉なので、源泉かけ流しの足湯もある。 15時に発荷峠展望台に到着。十和田湖が一望できるスポットである。観光バスも来ている。峠からの展望なので、十和田湖は、眼下に見ることになる。遠くには、南八甲田の櫛ヶ峰が望め、広く眺望があり、眺めはよい。
奥入瀬渓流の水量多く流れの勢いが強い
十和田湖畔を通り、16時には、奥入瀬渓流に入った。道路の左側を渓流が勢いよく流れる。程なく、駐車スペースがあったので、徒歩で散策する。他にも十台くらいの車が停まっている。歩き始めると、海外の旅行者が多いのに気が付く。 最初、落差7メートル、幅20メートルの銚子大滝が現れる。水量が多く遊歩道にまでしぶきが飛んでくる。銚子の滝から下る流れも水の勢いは強い。渓流は背の高い樹木に覆われ、陽の光があまりささず、薄暗い。岩には苔がつき、樹木と渓流のコントラストは、自然が作った日本庭園のようだ。九段の滝までゆっくりと歩き、また、引き返してきた。 左に奥入瀬渓流を見ながらドライブし、千年の秘湯の蔦温泉に向かう。日帰り入浴に間に合うかと思ったが、間に合わず、着いたのが17時であった。 しかたがないので、先の行程である八戸までいくこととする。19時に八戸スーパーセンタートライアルに着いた。そこは、24時間営業のスーパーである。夕食などの買い物をして、駐車場のはじのほうで車中泊をする。車中泊をしていい場所ではないが、24時間営業なので、何も言われない。
9月14日(金) 2日目
5時に八戸スーパーセンタートライアルを出発。八戸市街を通り、5時40分に種差海岸に着く。途中、海岸沿いを走り、葦毛崎展望台でキラキラした太平洋を望む。すでに陽は水平線を超えて登っていた。
種差海岸は、砂浜と芝生が広がり、大きな松の木が点々と生えていた。うねりのある芝生だが、少し平らなところでは、地元の老人がゴルフの練習をしていた。
八戸を後にして、酸ヶ湯温泉に向かう。約73キロの行程。その途中、昨日入りそびれた蔦温泉に寄る。 9時前について、9時半から蔦温泉に入る。蔦温泉は、1軒旅館である。他の客は3人ほど。透明なお湯。湯船の天井は、10メートルくらいもあり、高い。湯船は4メートル四方の檜で造られている。お湯加減は熱めで、源泉湧き流しである。床板からぷくぷくと湧き出している。湯船は一つなので、ゆったりと出たり入ったりして楽しむのがよいようだ。私は、20分くらいで出てきた。
酸ヶ湯温泉は険しい山肌にある
弘前に向かって走り、11時に酸ケ湯温泉に着く。険しい山肌に張り付くような1軒宿の温泉である。あたりは、硫黄の臭いが充満している。国民保養温泉地第1号とのこと。入浴料は600円。ここは、混浴のヒバ千人風呂で有名だ。総ヒバ造りの160畳の大きな風呂である。熱の湯、四分六分の湯がある。お湯は白濁である。四分六分の湯は、温まり具合が四分から六分くらいと言われているから名づけられている。熱の湯のほうが四分六分の湯より熱いと思われがちだが、実は熱の湯のほうがぬるい。しかし、体の芯まで温まるとのことだ。
酸ヶ湯温泉を後にして、八甲田に向かう。ギリギリ12時に間に合う。八甲田ロープウエイに飛び乗る。他の客は10人くらいで、中高年の夫婦連れと外国人と思われる。麓は、快晴だが、登っていくと、ガスが出てきて上の方は真っ白になり、視界が遮られた。8合目のロープウエイ山頂公園駅に降り立つ。肌寒い。ガスが晴れてきたので、青森市や陸奥湾などがよく見える。
ハイキングコースがあるので、30分コースで回ることにする。湿原展望台まで行って帰ってくるコースである。幸い、ガスが晴れて、湿原展望台では、手前に小さな湿原と遠くに赤倉岳などが見え、よい見晴らしになった。 弘前に近づく。目の前には、岩木山が雲一つなく見えている。独立峰で津軽富士と言われ、この地方のどこからでもよく見える。高さは、1625メートルなので、近くにいくと雄大さは薄れてくる感は否めない。
山を下り、15時半に弘前に入った。弘前では、津軽藩ねぷた村に隣接する場所に駐車し、ねぷた村を見学した。弘前では、「ねぷた」という。中では、灯りに照らされただしが展示され、温かい雰囲気で、お囃子と太鼓の実演がされている。青森県の多くの都市でねぶた祭りが行われ、だしが作られているが、弘前のだしは大半が扇型である。また、津軽は、津軽三味線が有名。そこでは、女性演奏者による10分の生演奏が披露された。やはり、津軽三味線は、その気候、風土から、ビンビンと腹に響く音色である。
津軽藩ねぷた村に隣接している弘前城公園を散策する。ちょうど、城の石垣が修復工事中であった。 城の周りを学生がランニングし、市民が夕方の散歩をしている。桜の木がいっぱい。満開の季節を想像し、散策する。 今日は、弘前の道の駅で車中泊。弘前の市街からは少し外れている。その前に、夕食につけ麺を食す。道の駅では、すでに、7、8台の車中泊の車がいた。
9月15日(土) 3日目
5時15分、空が明るくなり始めたころ、道の駅・ひろさきを岩木山に向かって出発。弘前から北の鯵ヶ沢に抜けるコースである。
6時には、津軽岩木山スカイラインの入り口に着く。8時から開業なので、入り口で朝食を食べながら待つ。他に二台、バイクが1台きた。とちぎナンバーの1台は、1時間以上待つのはしんどいとみて、引き返していった。8時前にゲートが開いた。JAF割引で入る。天気は曇り。くねりくねって、岩木山8合目駐車場に着く。風もあって肌寒い。土曜日とあって、他にどんどん、車が登ってくる。その客は、みな、岩木山の登山者だ。それぞれ、ロープウエイが動くまで支度をして待っていた。私は、展望台で白神山地や陸奥湾などを望み、早々に降りてきた。
日本海に面した鯵ヶ沢に向かう。9時45分、鰺ヶ沢に着く。鯵ヶ沢で給油と夕食などの買い物をする。 鯵ヶ沢からは、まっすぐ北上し龍飛崎に向かう。75.8キロの行程。 その途中に、ブサカワ犬「わさおの家」がある。飼い主が亡くなって、心配したイカ焼きの店の人たちは、「わさお」に妻犬を迎えたのだった。大きな犬小屋では、二匹仲良く飼われていた。 12時頃、十三湖に着く。十三湖は、岩木川などが流れ込んでいる湖で、出口は狭くなっていて巾20メートルくらいの川になっている。そこで、多くの地元の人がルアーで鮭釣りをしていた。結構ヒットしている。時間があったら、チャレンジしたいとも思った。また、十三湖は大きなシジミが有名だ。十三湖の北側にある、道の駅十三湖高原展望台に立ち寄る。展望台に上るが遠くに十三湖が見えるのみである。 十三湖からさらに北上する。海沿いの道を走る。ちょうど昼時なので、目に留まった海鮮料理の店に入る。名前は、「サマハウス」。奇妙な店の名前だ。客は、二組ほど入っていた。意外と海鮮料理が安い。「いか沖漬け刺身定食」1250円を食す。うまい!
国道は階段
14時、龍飛崎に着く。暑い。駐車場に車を停め、石川さゆりの「津軽海峡冬景色」の歌詞が流れる碑を眺めつつ、先に、上の灯台に行く。ここは、風が強いので有名。帽子が飛ばされないように歩く。北側に陸地が見える。北海道だ。下の駐車場にまた戻り、国道が階段になっている・遊歩道を歩く。歩くと言っても階段を下に降りる。下に何軒かの家があり、漁村となっている。また、ゆっくりと階段を登り、上の駐車場まで行く。かなり、汗をかいた。階段になっているが、国道なので整備はされている。
海岸線沿いに、今度は南下し青森市内に向かう。車が少なかったので、一般道を70、80キロで走行した。スピードオーバーの違反ではある。 青森市内には道の駅がないので、浅虫温泉まで行く。今日は、浅虫温泉の道の駅で車中泊である。着いたのは、18時半。すでに車はいっぱい。こんなに車中泊の車がいるのかと驚いたが、実は、道の駅にある温泉に地元の人が来ているのであることが分かって、車の多いのに納得した。 私も、道の駅の上部にある展望温泉に入り、疲れを癒した。
9月16日(日) 4日目
5時50分に道の駅・浅虫温泉を出発。今日は、下北半島を北上し、本州の最北端の大間に行く行程である。陸奥湾の海岸線沿いをドライブし、野辺地を通り、7時に大湊へ。大湊から恐山に向かう。
恐山は恐れるにあらず、温泉もある
8時には、恐山の入り口の三途の川に着く。脇には、宇曽利山湖が広がる。風がなく、湖面は鏡のようだ。霊場恐山前の駐車場には、すでに10台以上の車があった。それもそのはず、午前6時には開場しているのである。入山料は500円。 山門をくぐると、まっすぐに本堂があり、両脇には、社務所、宿坊などがある。本堂を過ぎるとあたり一面は、硫黄の臭いが立ち込める地獄谷のようになっている。そこかしこに石が積み上げられ、色鮮やかな風車が立てられている。その地獄谷が湖に迫っていて、湖の砂浜と鏡のような湖が霊験的な雰囲気を醸し出している。時が停まったように、その砂浜で時を過ごせるようだ。
恐山は、日本三大霊場の一つである。あと二つは、比叡山、高野山である。また、恐山は、死者の霊が集まる山とされていて、境内では、イタコの口寄せが行われている。 恐山の中には、なんと無料の温泉が3つもある。その中で花染の湯は、白濁の湯で混浴である。そこに入るが、私の貸し切りであった。以外に参拝客は、入浴をしないで帰るようだ。
9時半、恐山を後にして、津軽海峡を目指して北上。目の前に津軽海峡が現れる。そこから、西に向かい、大間を目指す。 ここでは、渓流釣りを行う。風間浦村の易国間川だ。町は、お祭りのようで神輿が出ていた。そこをかいくぐり、山道に入っていく。海からの距離はないところでも、ヤマメ、イワナが釣れる。橋の手前に車を停め、渓流に入る。水温が冷たくないのが、気がかり。竿を振り、第1投。あたりはない。勢いよく流れる淵にエサを送り込む。ガツガツっと、あたりがある。合わせると、7pほどのきれいなイワナ。小さいのでリリース。大きいのがいると期待して竿を振る。しかし、小さいイワナばかりがかかってくる。これではどうしようもないので、川を替えて、再度挑戦。海から1キロくらいしか離れていないところだが、良さそうなポイントがあるので、竿を出す。第1投目からあたり。だが、掛からない。少しポイントを変えると掛った。引きは良いが上がってきたのは、10p程度のヤマメ。これもリリース。 続くもやはり小型。すべてリリース。20p以上の型がでないので、16pくらいのを1尾確保して、早めに切り上げる。前回の佐渡での渓流釣りもそうだったが、下北半島もイワナ、ヤマメは良型が出るところだが、入った川がよくなかったのか、よい二つの場所ともによい成果が得られていない。
大間のマグロ、旨い!
15時半には、本州最北端の地、大間アに着く。海の向こうに見えるのは、北海道。昼食がまだだったので、「大間んぞく」食堂、マグロ漁師がやっている店に入る。とはいっても、マグロ料理の店は二つのみであった。ネットで宣伝されているので、2、3人待っていた。10分ほど待って、店の中に通された。メニューはマグロの刺身定食、三色マグロ丼、マグロ唐揚げ定食など。私は、マグロ三色刺身定食、3400円を注文。三色とは、大トロ、中トロ、赤身のこと。出てきて食したが、さすが、マグロを直に水揚げしているところのもので、「旨い!」と言いたい。 大間は、狭い津軽海峡にある港である。その津軽海峡を大型のマグロが通る。それを狙ってマグロの一本釣りが行われている。時には、300キロ近いマグロが上がり高値で築地に行くことになる。ところが築地が豊洲に10月に移転することになった。今度は築地ではなく、豊洲で取引されるのだろう。ただ、その豊洲は、土壌汚染が解消されておらず、使いにくい建物で、地盤地下し、建物や床にひびが入り、汚染水まで湧き出しているという問題を抱えている。移転に反対する業者はまだ多くいる。今後、どうなるのか心配だ。
さて、食事が終わって、かなたの北海道を眺めながら、大間漁港を見て、明日出る、大間フェリーターミナルを下見。 18時過ぎに、大間崎にもどり、キャンプ場があったので、そこで、買いためていた食物で木のテーブルで夕食。周りでは、バイクで来た人たちがテントを張り、食事を準備していた。私は、ここで車中泊、4日目。
9月17日(月) 5日目
いよいよ北海道へ
今日は、7時には、フェリーで北海道に渡るので、4時半に起きて、大間崎を出発。5分程度で大間フェリーターミナルに着く。待合場所には、大型トラックが1台のみ。5時半からターミナルビルが開き、受付は6時からなので、あたりを散歩して待つ。一向に他の車は来ない。今日はすいているのかなと思ったが、結構ぎりぎりでやってくる。 7時に大間発函館行きが港を出た。船は大函丸。片道、軽自動車・運転者のみで12340円である。船室に入り、開いている場所を選び、昨日買っておいた朝食を取る。
定刻の8時半に、函館に着く。まずは、天気が良いので函館山に登ることにする。函館山の麓まで、フェリーターミナルから車で15分ほどである。曲がりくねりながら10分ほどゆくと山頂の駐車場。テレビ局の建物などがある。展望台も広い。夜景が人気なので、展望台も広くしていることが分かる。昼間は、函館の街が眼下によく見える。北の方に目を転ずると駒ケ岳が雲一つなくきれいに見えている。南の下北半島もよく見る。 函館山を下り、函館の朝市に行く。観光客に人気だ。予想はしていたが、大半は、韓国、中国からの観光客である。あちこちで、大きな声で、その国の言葉の会話がなされている。私は、こうした観光地ではこれぞと言われる安いと思われるもののみ買うことにしている。ここでは、イカメシと作り立ての裂きイカとホッケの干物を買った。
道南はまだ夏、地震の影響はない
函館から海岸線沿いを南下する。天気が良く、津軽半島などが見えて景色も良い。ここは、道南、まだ、夏である。 道の駅・しりうちで休憩。知内は、歌手・北島三郎が生まれたところ。道の駅では、ずっとかけっぱなしで北島三郎の唄を流していた。 北海道の最南端に近づくにつれ、風が強くなってきた。 12時には、白神岬に到着。トンネルの手前すぐに駐車場が現れ、そこに、北海道最南端の碑がある。 本州龍飛崎とは約19キロしか離れていない。この近くの下を北海道新幹線が通る青函トンネルがある。 その碑には「白神岬 海底下の 列車のひびき 聞こえ来て 白神岬は さざ波の列」と刻まれている。
12時半に松前に到着。ここは松前藩があったところで、松前城がある。そして、昆布、数の子、スルメを醤油で漬け込んだ松前漬けが有名である。メイン通りは、「歴史を生かす街並み整備モデル地区」に指定されていて、白壁や黒い屋根の建物が建てられ、電線類を地中化し、LED照明が設置され、江戸時代の城下町の雰囲気のようにしている。
風の中、追分ソーランラインを走る
松前から北上し、追分ソーランライン228号線を風の中をひた走る。そこかしこに風力発電の鉄塔が立っている。風が強いせいか、山肌の木々は、中低木ばかりが目立つ。行き交う車は地元の車ばかり。観光客の車はほとんど見ない。観光客が道南の西を走るのは少ないと思われる。 15時に江差町、かもめ島に到着。かもめ島は徒歩でないといけない。手前の港や永久停泊の帆船を見て先を急ぐ。江差町を過ぎて奇岩・親子熊岩のスポットで休憩。奥尻島がまじかに見える。 16時に買取澗温泉・国民宿舎あわび山荘に到着。ここは21時まで日帰り温泉をやっている。入湯料400円と安い。温泉は、鉄さびの湯。露天風呂から見る木々の緑と雲一つない青空のコントラストがよい。 温泉から出て、まだ時間があるので、予定より先に進むことにする。 追分ソーランラインをまた、北上して走り、せたな町、三本杉岩などを過ぎ、18時半に道の駅・よってけ島牧に着く。あたりは既に暗くなっていた。車中泊の車はいない。後から2台ほど来たようだ。この道の駅の夜間トイレの扉には、マムシ注意の張り紙。北海道でもマムシがでるのかと再認識した。
9月18日(火) 6日目
4時半に道の駅・よってけ島牧を元気に出発。まだ暗い。夜が明けてくると今日も良い天気のようだ。神威岬まで121キロ、長いと感じるが頑張って走ることにする。ただ、旅の初めから口内炎が二つほどできていて、食事の時などで気になっている。
トンネルが続く雷電国道
ここらあたりから雷電国道というようでトンネルが多くなり、海岸線は荒々しくなる。海の向こうに、泊原発が見える。要塞のようだ。泊村も原発マネーが入っているようで、他の村とは違う雰囲気がただよう。 6時に神威岬入り口に着く。8時からしか岬入り口の門が開かないので、中に入るのを断念。帰ろうとすると門のすぐそばに北きつね、人懐っこくて逃げない。先を急ぐ。
7時に積丹岬、島武意海岸の入り口駐車場に入る。駐車場は山の途中にあるので、灯台までは30分くらいかけて登ることになる。灯台のある所は断崖絶壁である。そして、風も強い。灯台から眼下を一望するが、荒々しい景色となっている。南の方には、行けなかった断崖絶壁の神威岬が見える。 島武意海岸は、駐車場からトンネルをくぐって、階段で下に降りるようになっている。切り立つ岩の間に囲まれたところにわずかな浜がある。
積丹岬を後にして、9時頃に余市を通過し、9時20分に小樽に入る。ここで、朝食、買い物などをする。小樽は3回目である。これまでは、冬の小樽をスキーで来た時に訪れていた。冬の小樽とは、かなり違い、賑わいがある。しかし、観光客頼みは否めない。シャッターの閉まっている店も多い。 小樽運河を歩くのは定番。観光客も多い。地元の商店街を歩く。そこで、昔ながらの中央市場に入る。安く魚、野菜などが売られている。観光ショッピング店が並ぶところより、買い物は上手にできるようだ。
朝食は、駅から一番はずれた食堂に入った。ボタン海老などが入った海鮮丼を注文。やはり北海道のボタン海老は旨い。 12時には、札幌に入り、昼食に山岡家の札幌ラーメンを食す。大通り公園では、出店が出ていてバザールが行われ、大勢いの人でにぎわっていた。しばらく散策して、次の目的地に向かう。 次の目的地は、ニセコ方面。給油や買い物をしていたので、すでに、15時40分になっていた。今日は、ニセコまで足を延ばすには難しいので、その途中の道の駅で車中泊をすることにする。札幌から定山渓温泉を過ぎて、18時に中山峠にある道の駅・望羊中山に着く。まじかに、羊蹄山が迫り、今日が落ちるところで夕焼けに染まっていた。この道の駅は、羊蹄山を望めることから、望羊中山というのだと理解した。しかし、風がビュービューと吹き寒い。車を建物の影に置き、風をよける。買ってきたもので夕食をすませ、20時頃には寝る。夜、雨が降ってきた。久しぶりの雨、車の屋根にあたってくだける。
9月19日(水) 7日目
5時半過ぎに起きて、羊蹄山の雲が切れるのを待つが切れなかった。6時に道の駅・望羊中山を出発。朝は、雨も止んで今日も良い天気になるようだ。 7時に倶知安を過ぎ、8時にニセコ、ニセコ周辺をドライブする。道は良い。北海道の森と田園が道の両側に広がる。
途中、羊蹄山の麓の川で釣りをするが、水温の割には全くあたりがない。早々にあきらめて先を急ぐ。 10時に長万部を通過。長万部から海沿いの道を室蘭に向かって走る。羊蹄山が見える。
洞爺湖から、昭和新山に入る。ここは観光地。多くの観光客が来ていた。その多くは、やはり外国人であった。昭和新山は、上の方の山肌が赤くむき出していたが、荒々しい火山ではなくすでに落ち着いた雰囲気のある山であった。背丈は低いが、真っ青な空に聳えていた。
12時に伊達を過ぎ、14時に室蘭に入った。海にかかる室蘭の白鳥大橋がひときわ目につく。港湾には工場群がある。白鳥大橋を走り、市立室蘭水族館や道の駅があるところで落ち着く。水族館では、ほっけやカレイ、タラバガニなどを見て落ち着く。水族館で魚を見るとなごむ。
16時に登別温泉に入る。そこでは、温泉銭湯、「夢元さぎり湯」に入る。420円と安い。お湯は少し白濁の湯で気持ちがよい。日本の中でもよい温泉、唄にも歌われる、評判の登別温泉、とっても良い。 温泉で長いをしたので、今日は、登別温泉入口の駐車場公園で車中泊をすることにする。まだ、明るいので、お湯を沸かし、ゆで卵(小樽の商店街の抽選で当たったもの)をつくり、夕食を取る。駐車場公園で車が停まれる。24時間のトイレもある。トラックが停まっていて、ずっとエンジンをかけっぱなしにしていたので少々うるさかった。私は、車の中で、寝袋をつかっているので、基本的にエンジンはかけて寝ない。
9月20日(木) 8日目
5時に登別温泉入口の駐車場公園を出発。白老を過ぎて、7時半に苫小牧に入る。 朝食は苫小牧港の食堂で、ほっきカレーを食す。イオンモールが8時に開くので、氷と食べ物を買って、その後釣具屋に行き、釣りエサを買う。 釣具屋では、今、北海道で最盛期の秋あじ釣り、つまり、遡上してくる鮭釣りの仕掛けなどが売られていた。それにひかれて、仕掛けと、サバの切り身などを買って鮭釣りを行おうとする。釣り場は、白老の海岸や白老漁港。そこに行ってみると、平日にも関わらず、人が多くいた。そして、海岸では、一人で竿を6本も出して釣っていた。白老漁港では、ウキ・ルアーで釣っていた。私は、初めてなので、気後れしてしましい、また、釣り場所に入れなかったので、今年はあきらめることにした。 他に、カレイ狙いでイソメを買っていたので、14時半に苫小牧にもどり、西港で釣りを始める。 釣りを始めて、30分頃、大きなあたりがある。引きあげてみると、40pのまるまる太ったアイナメであった。その後、25pから15センチくらいのソイが数匹釣れた。 23時に、白老と苫小牧の間にあるスーパーセンタートライアル(八戸で車中泊したところと同じ店)に行き、車中泊をする。
9月21日(金) 9日目
朝4時半に起き、スーパーセンタートライアルを出発し、まだ行っていなかった支笏湖をめざす。
支笏湖は、朝が早いので、駐車場は無料であった。湖畔に立つ。湖の周りに道路はなかった。
支笏湖から舞い戻り、釣り餌をまた仕入れ、苫小牧西港で釣りをする。今度は、昨年と同じ堤防に入り釣り始める。夕方に近づいて、アイナメ、ソイが釣れた。 21時には、また、スーパーセンタートライアルに戻り、車中泊をする。
9月22日(土) 10日目
朝、4時半にスーパーセンタートライアルを出発し、5時から苫小牧西港で釣りをする。程なくして、35pのカレイを釣る。 今日は、フェリーに乗り帰路につくので、11時には上がり、昼食、買い物をイオンや海の駅・ぷらっとみなと市場で行う。 15時半には、苫小牧フェリーターミナルに向かう。もうすでに、10台くらい待っていた。 19時10分に苫小牧西港を予定より25分遅れて出航。 航海の前半はすごく揺れた。揺れで眠りも中途のようだ。ひどく揺れたので、他の客は、酔っている人もいたようだ。
9月23日(日) 11日目
5時に起床して、船内を散策。6時半に、船の風呂に入る。航海をしながらの入浴は格別。 フェリーの片道運賃は、27360円だ。 7時半に船のレストランで朝食をとる。バイキングだ。 14時過ぎに大洗港に着く。降りて、クーラーの氷を点検し、水戸南インターから高速に乗る。常磐道、圏央道を通り、あきる野インターでおり、18時に南大沢の自宅に着く。 以上。