2018年10月 京都へ
小林秀治
10月25日 京都へ
今年4月末に京都に行ったが、その時は、新横浜から新幹線だった。今回は、自家用車で、圏央道、新東名高速、名神高速を通って行く。 夜の10時に自宅を出て、途中仮眠をしたので、滋賀県の彦根インターを出たのは、10時頃であった。 そこから、彦根市、近江八幡市、野洲市を通って、琵琶湖大橋に至る。 琵琶湖大橋を通るのは、二度目である。有料である。昭和39年に開通し、全長は1.4キロもある大きな橋である。
30年ぶりの京都・大原へ
琵琶湖大橋を渡り、そこから西の山をめざす。京都へは、北山から入り、大原へ向かう。 大原は、35年前に友人と訪れたことがある。その頃は、もちろん、バスと徒歩である。 当時、大原から山に入り、鞍馬へ抜けたことがある。とはいっても、道がなくなり、獣道になり、ようやく鞍馬の入り口にたどり着いた記憶がある。まだ、温かい秋だったからよかったのだろう。 琵琶湖大橋から山に入り、のどかな山間をしばらく走ると、大原に着く。平日でも、京都はにぎわっている。大原も三千院や寂光院などはにぎわっている。特に、外国人は相変わらず多い。今年も、10月ではあるが、大原は陽も出ていて温かい。
三千院と寂光院の真ん中くらいの民間の駐車場に車を停める。一回につき、400円、相場より安い。 まず、寂光院に向かう。山の方に向かうので登りではあるが、道は整備されている。途中、道の両側は民家である。花も咲き、陽ざしもあり風情がある。寂光院に近づくと木々が生い茂り、道は暗くなるが、陽ざしがこぼれ、絶妙な風景である。 寂光院は、天台宗のお寺である。平清盛の娘、建礼門院が平家が滅亡した後、住んだところである。 本堂は豊臣時代に再興したものであったが、2000年に放火で焼失しており、今は、新しいものである。境内は広くないが、木々が生い茂り、本堂への石段も歴史を感じさせる風情である。 ここは、柴漬けの里のようだ。寂光院の入り口前に老年のご婦人が柴漬けの店を構えていた。ご飯も一緒に柴漬けを試食をさせてくれたので、買うことにした。柴漬けは、ナス、キュウリなどを細かく刻み赤じその葉とともに塩漬けしたものである。
光院から1.5キロほどのところに三千院がある。寂光院に行くより、道は急である。また、観光客も多い。 ゆっくりと15分くらい参道を登る。 三千院も天台宗のお寺である。入り口の石段の手前には、甘味処、土産物屋、飲食店などが軒を連ねている。 そこを横に見て、三千院に入る。今、本堂は、屋根などの修復中で足場が組んであり、全体像は隠れている。拝観は制限されておらず、中に入れる。 中からは、旅行雑誌などで紹介されている、立派な杉の木が立ち、苔むす庭園の景色が広がる。昔に来たときは、しばらく、回廊に座っていたように思う。今は、そこに外国人が陣取っている。私は、横の廊下から庭を見ることにする。 写真を撮って、しばらく眺めている。音は、観光客が発する音以外に鳥の声がするくらい静寂で、落ち着く感じだ。 三千院を後にし、京都の市内に入る。車は混んでいる。石庭のある竜安寺を目指す。
寂枯山水の庭・石庭
その前に、竜安寺に近づいたところで遅い昼食にする。ちょうど、くら寿司があったので、駐車場を探すのがめんどうなので、昼食を取って、そのまま車を置いて、歩いて、竜安寺と仁和寺に行くことにした。 往復すると相当な距離があるが、頑張って歩いた。14000歩、約10キロである。 途中、立命館大学があり、学生が多く出入りしていた。観光客はと言うと歩いている人は少なく、皆バスを待っていた。 竜安寺は、枯山水の庭方丈庭園がある。室町時代にできた禅寺である。 竜安寺は、案の定、学生も含めて人は多かった。廊下は、端から端まで座っている人で埋まっていた。 私は、廊下の後ろを歩き、端っこから写真を撮り、石を眺めた。以前来た時の記憶より、全体、庭は狭いような気がした。
その後、徒歩で仁和寺に向かう。仁和寺は、真言宗のお寺である。ここは、紅葉と桜がよいという。紅葉はまだ早い。世界遺産に登録されている。 徒然草の仁和寺のお坊さんの話は有名である。そのお坊さんは、年を取るまで石清水八幡宮をお参りしていなかったが、思い立ってお参りをした。しかし、山頂の本殿を拝まずに帰ってきた。どんな些細なことでも、案内がほしいという教訓があるという。 妻が京都駅に17時過ぎに着くので、駅北口に迎えに行く。ケイタイがあるので、京都タワー近くの路上で待つことにする。妻は、方向音痴なので心配する。案の定、北口、京都タワー下と言って待ち合わせたが、うまくいかない。妻が駅員に聞いたところ、京都駅北口はなく、北側は、五条口だそうだ。 でも、なんとか、京都タワー下にたどり着いたので、落ち合うことができた。 車に乗ってホテルまでは、北上して、5分位のところである。ホテル近くの料金に上限のある駐車場に止めて、ホテルに入る。
夕食は鯖料理
ホテルで一服してから、18時半頃に近くのサバ料理専門店(とろ鯖料理専門店SABAR京都烏丸店)に行く。繁盛している店と会って、予約無しではすぐに入れなかった。いったんホテルに戻り、ホテルのドリンクサービスを利用して時間をつぶし、19時半に店に入る。通されたのは、2階の部屋。一部を除いて満席状態だ。京都の鯖は、鯖街道を通って、昔から北の若狭からきている。今は、どうかわからないが。 まず、お目当てのトロ鯖刺身を注文。この後、刺身は売れ切れになっていた。他に、サバのサラダ、鯖寿司、しめさばのスープなどを頼んだ。飲み物は、焼酎と梅酒にした。一人、4000円位で鯖は美味しい。 今日の宿は、四条烏丸にできた新しい宿、ホテルウイングインターナショナル京都四条烏丸である。 今回は、観光目的もあるが、明日は、京都の伏見に買った簡易宿所の最終契約の日であり、支払いの日でもある。従って、ホテルは、仲介に入っている不動産屋に取ってもらったものである。私は、土曜日に用事があるため、一泊であるが、妻は、友達を呼んで三泊の予定である。
10月26日 伏見へ
完成した簡易宿所
朝、天気は晴れ。ホテルの朝食を取り、8時過ぎに不動産屋が車で迎えに来た。 まず、伏見稲荷にある、ゲストハウス(簡易宿所)の現場建物確認を行う。建物は完成しているものの、まだ、ベッドなどが入っていなかった。後で分かったが、まだ、建築の竣工検査済み書が換気扇等の不備で下りていないとのことだった。しかし、西側は隣棟、間隔はほとんどないものの、北側、東側は露天の駐車場で採光は十分である。南側は、5メートルの道路である。西隣は、1階がインド料理店である。 ここは、伏見稲荷の駅にも近く、商店もあり、簡易宿所反対という声はなさそうだ。 運営業者に聞いたが、今のところ苦情はないそうだ。 営業許可はまだ下りていない。京都の旅館営業は厳しいようだ。12月になるという。運営は、京都の南のほうでゲストハウスなどを運営している業者に委託するとう。 この建物は、新築で私などが買い、家賃保障をしてくれる業者に賃貸するという契約である。その借りた業者がホテル営業専門業者に委託するという構図である。
京都では住宅地の簡易宿所がトラブルに
京都では、民泊が厳しく制限されたため、旅館業法による簡易宿所の許可を取って営業するケースが多くなっているという。しかし、簡易宿所は、小規模であれば、フロントに従業員を常時置かなくてよいが、周囲に住宅などがあれば、騒音やゴミ出し、治安などで苦情がくるのである。それが、京都では、大問題になっている。東京では、ほとんどの自治体が、小規模簡易宿所であっても、フロントを設けて24時間従業員を置かなければならい条例を設けているので、その点でのトラブルは少ない。しかし、住宅があるところに24時間営業のホテルなどが進出してくれば、生活環境に影響を及ぼすことは多い。 現場を後にして、宿泊しているホテル近くのみずほ銀行でお金の支払い、登記手続きなど契約を行う。 1時間くらいで、終了。妻は、その後、JAの火災共済の手続きのために、また、業者の案内で伏見の方に向かった。 私は、今日は車での帰りなので、昼頃、高速道路に向けて、東京への帰途についた。 途中、渋滞はなく、また、ゆっくりと走ってきたので、午後8時頃になった。