神奈川・宮ケ瀬湖の遊歩道を歩く

小林秀治

早戸川橋入り口

神奈川県・丹沢の東の麓、宮ケ瀬湖に注ぐ早戸川がある。全体として渓流である。今日は、その早戸川にかかる早戸川橋から、宮ケ瀬湖沿いの遊歩道を歩く。
  そこまでは、車で行き、早戸川橋手前の道の脇に車を止める。7、8台は止められる。今日は、群馬ナンバーもある。
  この先も林道が続く。少し行くと、早戸川国際マス釣り場がある。ちょっと覗くと、平日にも関わらず、家族連れが竿を出していた。マス釣り場の先も林道は続くが、今は、土砂崩れで通行止めである。いつもは、この先に行き、渓流釣りを楽しんでいる。

遊歩道脇の藤の花

早戸川橋は、普段は、車が通行止めであるが、歩行はできる。昔は、車が通っていたので、道は広く、舗装されていて、今でも陥没などない。
  早戸川橋から少し歩くと、水が勢いよく流れる音が聞こえてくる。そこで、道路から木々の間を覗くと八丁の滝が流れ落ちている。その近くでは、朝早くからきているのだろうか、渓流釣り人が一人竿を振っていた。
  また、しばらく舗装された道を歩く。道はきれいだ。落石はない。道路わきには、この季節の花、藤の花が咲いている。
  道の左方向には、入り組んでいる宮ケ瀬湖がみえる。5月の天気が良い日の湖面は、緑色である。


金沢川にかかる鉄橋

鉄の橋が近づいてきた。ここから上流は、金沢川という。丹沢の奥まで伸びている。この川に沿って、林道が続いている。車は入れない。
  その林道を登っていく。渓流釣りの下見である。早戸川橋から金沢川の入り口まで30分くらいである。
  林道を登っていく。林道は、舗装されているものの、だんだん道が悪くなってくる。道路は、塞がれていないが落石がひどく危険である。川までは、断崖で降りれない。
  高さは30メートルくらいはあるだろうか。ゆっくり歩いて登っていくが、天気がよいので汗をかく。周りは、風の音と、時折の鳥の声だけ。左側から流れ落ちる小沢に出会う。そこから、下に降りれそうなので、ゆっくり、木々につかまりながら降りる。


金沢川の堰の上部

川に降りると、辺りは、増水した時の爪痕、流された木や削られた根がむき出しになっている木々もある。この木はまだ生きていて、新緑の葉を出している。水の流れは浅く、幅も3メートルくらいで、水量は多くない。
  すぐ下には、大きな堰がある。落差は、20メートルくらいか。標高500メートルくらいなので、川の水は、温めである。
  ここで、石に座り、一休みして崖を登って道に出る。この先、まだ奥まで林道は続いている。車が入れないので、釣り人は、ほとんど入っていないようだ。
  林道を下って、金沢川にかかる橋のところまできた。ここから、湖沿いに進むと、もう一つ橋を渡る。そこから、少し行くと、宮ケ瀬湖カヌー場、宮ケ湖畔園地に出る。


荒井湧水

私は、ゆっくり歩いて、早戸川橋まで戻った。
  早戸川橋の下は、浅瀬できれいな水が流れている。そこの河原、川で、家族連れが遊んでいた。父親とみられる人が魚を救う網をうまく操って、ウグイらしき魚を器用に掬っていた。
  遠くを見れば、杉木立の青々とした丹沢の山が見えている。この遊歩道は、宮ケ瀬湖畔園地まで行って往復すると、約3時間ほどになる。
  早戸川橋から、車で5分くらいのところに荒井湧水があり、清水が沸いている。この水を汲んで帰途についた。


宮ケ瀬湖の周辺地図

地図1、早戸川橋
  地図2、荒井湧水
  地図3、金沢川の入り口