コロナ禍と健康

小林秀治

4月、5月の新型コロナ感染拡大による非常事態宣言の中で、自宅にいることを余儀なくされた。しかし、身体がなまるので、自宅周辺の都立公園などを巡り歩いた。また、車で、東丹沢などに出かけ、新緑の空気を味わったりもした。
  ただ、家にいる時間が長いので、体重が増えたようだ。今年は、新型コロナの影響で、30代から毎年欠かさずに行っている人間ドックを8月に延期した。さらに、仕事を辞めたので、国民健康保険となり、自宅近くの検診をやっている診療所に行くことになった。費用は、いままでより、2万円も多くかかり、5万円となった。年金生活になり、大きな出費である。ところが、住んでいる市から人間ドック費用を1万円補助する通知が届いた。年金生活者には少しうれしい思いだ。


こんな道を早歩きしている

8月中旬に人間ドックを受けた。約2時間、胃カメラも呑んだ。
  結果は、新型コロナの自粛生活の影響もあり、生活習慣病が進行していた。まず、改めて気になったのが、血管年齢予測が87歳ということだ。実年齢より22歳も年を取り血管が固くなっているということのようだ。血管が固くなると、脳卒中や、心臓の病気などに影響するという。3年前に、血液がどろどろで、コレステロール値が高いと言われてはいたが、ここまで言われるとは、驚きだった。
  尿酸も高く脂質異常とも言われた。また、心臓肥大で、血圧が150、99で初めて高血圧と言われた。
  63歳くらいまでは、たまに、サッカーをしていたが、それ以後は、通勤で駅まで往復25分歩く程度であった。これではいかんと改めて思い、決意して生活習慣を改善しようと、有酸素運動を始めることにする。
  人間ドックの翌日から、毎日45分から1時間早歩きをする。途中で、ダッシュやランニングも行ったが、有酸素運動でないと効果は薄いとのことなので、呼吸を意識して腕を振って行う早歩きにした。早歩きを行うところは、すべて歩道で、公園や団地の中で安全だ。木々が生い茂る中を歩くのは気持ちがよい。そして、毎日、血圧を測ることにした。改善しなければ、医者に行かなければならなかった。
  3週間くらいして、お腹のぜい肉が取れ始め、絞れてきたことを実感する。周りの人からも少し、スリムになったと感じると言われた。毎日の血圧は、朝と夜に取ったが、取り始めて、150、99を超えることはなくなり、正常範囲内(129、84)がかなり多くなった。有酸素運動の効果だろうと思う。生活習慣の改善には、食事療法も必要だ。青魚や野菜などをより多く取るように、油もほとんど取らないように改善した。また、常に食べ過ぎないことが重要とのことだ。
  有酸素運動を毎日初めて1か月を超えるが、元に戻らないように、何より、有酸素運動と食事療法を続けることが必要だ。
  若いときは、60歳を超えたら体力は大きく落ちるものだと思っていたが、私の場合、60歳代半ばにきても体力が落ちたとは感じない。70歳代でも第一線で頑張る人を見るとまだまだだと思う。
  しかし、健康維持には、身体のメンテナンスは必要だ。そのメンテナンスを行い、どこまで生きていけるか挑戦したいとコロナ禍で思うこの頃である。