2004年度の夏季一時金等に関する要求書
2004年6月16日
千代田区長
石川 雅己 様
千代田区職員労働組合
執行委員長 小林秀治
 貴職におかれましては、日頃より千代田区職員の労働条件改善のためにご尽力いただき、あらためて敬意を表します。
 さて、本年3月17日、貴職に対する「2004年賃金・労働条件改善に関する要求書」を提出しましたが、現時点において具体的な回答と対応が必要な事項について、あらためて「要求書」を提出するものです。
私たち特別区区職員は、民間準拠を理由とした5年連続の一時金支給月数の削減などにより年収の大幅なマイナスが強いられてきました。年々くらしが厳しくなるなかで、生活費補填としての一時金に対する改善要求は、その切実さが増しています。一方、デフレ不況と言われるなかでも、国内の主要企業における2004年夏季一時金については、平均額・月数ともに昨夏の実績を上回るなど、三年ぶりの改善が確実となり、東京都産業労働局の調査でも、都内の経済動向が回復基調にあるとされています。こうした状況から、全国最高の生活費がかかる東京圏において生活する特別区職員の一時金についても、早急に改善を図ることが必要となっています。また、一時金の公民比較における算定基礎の違いについては、すでに貴職より見解が示されているところであり、加算措置問題での「前向きに次年度確定交渉時までに解決する」との2003年賃金確定交渉における回答に基づき、直ちに具体的な措置が講じられなくてはなりません。
すでに特別区人事委員会は、民間企業の給与実態調査など2004年「勧告」に向けた具体的な準備に入っていますが、私たちの賃金・労働条件の改善を図っていく上で、この「勧告」は重要な役割を果たしています。貴職におかれましても、私たちの要求事項を十分に理解され、特別区人事委員会に意見・要望を申し出ることが必要であると考えています。
 以上の点を踏まえ、下記の事項について、政府・総務省等による不当な干渉・介入に屈することなく、特別区の事情と条件に基づき、自主的・主体的な立場から誠意ある回答と対応を行うよう要求いたします。

一、 2004年度夏季一時金について
1. 支給月数は2.5月以上とすること。
2. 加算措置については、その適用範囲を行政職・業務職ともに拡大し、また、加算区分についても改善を行うこと。
3. 勤勉手当は廃止し、期末手当に一本化すること。

二、 2004年特別区人事委員会「勧告」について
1. 賃金是正「勧告」における、賃金水準の比較対象や較差算出の基準について、その問題点の是正や内容の改善など、特別区人事委員会に対して要請すること。
2. 人事委員会勧告制度や特別区の統一交渉の機能と役割について、関係機関により一層の理解を得るように勤めること。

三、 公務員制度改革について
公務員制度の民主的改革をはかるために、ILO勧告にそった労働基本権の完全保障など、関係法規の改正に向けて、政府関係機関への働きかけを行うこと。

四、 回答について
この要求事項に対する回答は、本年6月21日までに行うこと。