新庁舎レイアウト問題
新庁舎レイアウト問題に対する区職労意見
2006年 2月28日
千代田区職労執行委員会
 新庁舎のレイアウトや総合窓口の案が職場に提示されています。
それによると、全フロア共通のオフィスレイアウトの基本方針は、
@各フロア毎に窓口(お客さま応対スペース)を1ケ所又は2ケ所にまとめ、お客様を動かさない。また、分かり易いゾーニング、動線計画とし、利用し易く、利用者に優しい空間とする。
Aユニバーサルレイアウトの考え方を導入し、部門や組織変更に左右されない恒常的なオフィスとすると同時に、無駄なスペースを作らない(省スペース化)
Bフリーアドレスを採用することによる、個席の無い、オープンなオフィスの実現
C機能スペース(打合せ、作業、OA、マシンなど)の共有化による、省スペースと稼働率の向上
Dオフィスにおける全体的な省スペース化による、お客さま(来庁者・区民)の為のスペースの確保
 となっています。
これに対し、職場では、「総合窓口のスペースが不十分でお客の渋滞が予想される。ワンストップサービスが逆にお客を待たせることになるのではないか。お客にはワンフロアーくらいは動いてもらい、今までのようにほとんど待ち時間なしにするほうがよいのではないか」「窓口カウンターが少ない」「障害を持つ職員の配慮がないのでは」「事務所の中を車椅子で通れるのか」「ワンストップサービスの考えはいいが、サービスをする側の実態にあったレイアウトではなくそのことでサービス低下が予想される。例えば、いつも窓口カウンター等にしまっている必要な書類や職場にある多くの資料をいちいち総合窓口に抱えて持っていくのは仕事の効率からいって非効率。必要な書類を取りに帰るロスもある。逆にお客を待たせることでサービス低下になるのではないか。もっと窓口カウンター増やすべき」「端末が少ない」「個人情報保護用の書庫等の配置スペースがない」「お客のプライバシーを考慮しているのか」などの質問や意見が寄せられています。
共通している意見は、「お客を動かさないという方針は理解できるが、これを実行するとかえって、お客を待たせてしまい、サービス低下につながるのではないか」というもので、改善案としては、「窓口を分散させて、お客を待たせないようなカウンターの配置にすべきではないか」ということです。
 一般に窓口といっても区役所を訪れるお客は千差万別です。いわゆる客層も区民から業者まで様々ですし、数分で済む方から1時間以上もかけなければならない方もいます。それを少ないカウンターでワンストップサービスを行ったら、その人が終わるまで、次ぎのお客は長い時間待たなければなりません。今は、それぞれの窓口で分散しているため、ほとんど待ち時間はありません。
 限られたスペースの中で、いかに効率的にお客を待たせることなくサービスを行えるかという観点で見直す必要があるのではないでしょうか。そういう点では、お客を適切に案内する総合案内の充実にこそ力を入れるべきではないでしょうか。
 また、今回のレイアウトでは昨年PTまで設置して行った総合窓口の検討結果がほとんど生かされていない点や、レイアウトそのものはもう動かせないという一方的な説明の仕方、さらに、そもそも総合窓口の具体化が進んでいない中でレイアウトだけが先行することに対する不安も指摘されています。まず、新庁舎における総合窓口案を確定した上でレイアウトを決めるべきです。
 さらに、職員のロッカーの配置等についても、必要とされる設置がなされているのか疑問です。
 今回提案された新庁舎のレイアウトは、現場の実状とはかけ離れたものと言え、現場の意見に基づくレイアウトの再検討が強く求められていると考えます。早急に、この課題で区職労との交渉・協議体制を取るよう当局に求めるものです。