夏季一時金要求書
2006年度の夏季一時金等に関する要求書
 日頃、特別区職員の賃金・労働条件改善に向け、ご尽力いただいている貴職に敬意を表します。
 さて、本年3月9日に貴職に対する「2006年賃金・労働条件改善に関する要求書」を提出しましたが、現時点において具体的な回答と対応が必要な事項について、あらためて要求書を提出いたします。
 昨年度の給与改定においては、成績率の一般職員への導入とともに勤勉手当を0.05月分引き上げましたが、同時に給料月額の大幅な引き下げが行われ、「不利益不遡及の原則」に抵触する給与減額調整措置が強行されました。これにより特別区職員の年間給与は平均4.8万円の減額となり、給与引き下げの開始された1999年からの累積削減額は平均56.7万円にも上っています。社会保障費や税負担の急激な負担増に加え、全国最高の生活費を要する東京圏に暮らす特別区職員にとっては、生活費補填としての一時金の役割は重要であり、引き上げへの要求は極めて切実なものとなっています。民間の夏季一時金の状況については、マスコミでも大きく報じられているように3年連続の改善が見込まれ、大手企業のみならず都内中小企業においても前年実績を平均額・月数ともに大きく上回る状況にあります。特別区職員の一時金についても、早急に改善が図られなければなりません。
 既に、人事院と全国の人事委員会による本年の民間給与実態調査が進められていますが、本年の調査では、調査対象企業の従業員規模が新たに「50人以上」に拡大されました。これは、人事院が「構造改革」路線に基づく公務・公共サービスの切捨てを狙う政府・財界の意向のみを尊重し、公務員給与の更なる引き下げを意図したものです。第三者機関としての中立性や公正性を自ら投げ捨てるものであり、到底納得できません。
 特区連は、特別区人事委員会に対し、労働基本権制約の代償措置機関かつ職員の利益保護機関として発足した経緯をふまえるよう訴えるとともに、東京圏で暮らす特別区職員の生活実態のより精確な反映と特別区政に求められる人材の確保に向けて、小規模事業所の調査結果を本年の「勧告」へ反映することのないよう要請を行っています。貴職におかれましても、私たちの要求事項を十分に理解され、特別区人事委員会に意見・要望を申し出ることが必要であると考えます。
 以上の点をふまえ、下記の事項について、政府・総務省等による不当な干渉・介入に屈することなく、特別区の事情と条件に基づき、自主的・主体的な立場から誠意ある回答と対応を行うよう要求いたします。



一、 2006年度夏季一時金について
1. 支給月数を2.5月以上とすること。
2. 「加算措置」について、適用範囲を在級歴や年齢を基礎に拡大し、加算区分についても改善を行うこと。なお、係長級の加算措置の見直しについては、2005年度給与改定交渉における確認に基づき、速やかに実施すること。
3. 勤勉手当を廃止し、期末手当に一本化すること。
4. 「基準日主義」を改め、勤務実績等に基づく一時金支給を行うこと。

二、 2006年特別区人事委員会「勧告」について
1. 賃金水準の比較対象や較差算出基準の是正等について、以下のとおり特別区人事委員会に要請すること。
(1) 企業規模50人以上99人以下の小規模実態調査に基づく公民比較は行わず、特区連要求である1,000人以上企業規模での比較を行うこと。
(2) 地域手当の支給を前提とした基本給引き下げを行なわず、地域手当の給料表額へ繰り入れるなどの抜本的改善をはかること。
(3) 給料表の策定にあたっては、世帯形成層及び中年層を重視し、人事院に追随した「給与カーブのフラット化」を行わないこと。
2. 人事・給与制度のあり方については、十分な労使協議と労使の合意が必要であり、一方的な「意見」の申し出を行わないよう、特別区人事委員会に要請すること。
3. 人事委員会勧告制度や特別区の統一交渉の機能と役割について、関係機関の一層の理解を得るように努めること。

三、 「行政系人事制度の見直し」について
 「行政系人事制度の見直し」にあたっては、2005年度給与改定交渉における労使確認をふまえ、すべての職員の給与等の処遇改善、職務へのモチベーションの確保を制度確立の目的とし、労使間での十分な協議のうえ改善を行うこと。

四、 新たな昇給制度等の導入に伴う「評価制度」について
 新たな昇給制度等の導入に伴う各区での「評価制度」の確立について、2005年度給与改定交渉における労使確認に基づき、各区における労使合意のもとで実施されるよう、各区において十分な労使協議を行うこと。

五、 公務員制度改革について
 公務員制度の民主的改革をはかるために、ILO勧告に沿った労働基本権の完全保障など、関係法規の改正に向けて、政府関係機関への働きかけを行うこと。

六、 回答について
 この要求事項に対する回答は、本年6月23日までに行うこと。

以  上