メンタルヘルス対策要求書 | |||
2006年5月18日 | |||
千代田区長 石川雅己様 |
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千代田区職員労働組合 執行委員長小林秀治 |
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メンタルヘルスに関する区職労要求書 |
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メンタルヘルスに関して「使用者は、その雇用する労働者に従事させる業務を定めることを管理するに際し、業務遂行に伴う疲労や心理的負荷等が過度に蓄積して労働者の心身の健康を損なうことがないように注意する義務を負う」というのが、電通・過労自殺事件の最高裁判決であり、使用者責任を明確にしています。 成果主義型賃金の強化、長時間労働、人員不足による職場の人間関係の悪化などが原因で、職場で予備軍を含め「心の病」の職員は多くなりつつあります。 従って、メンタルヘルス(心の健康)対策が急務となっています。 区職労は、メンタルヘルスの要因となる根本的な長時間労働の解消と職場の人間関係などのストレスを極力なくすよう求め、かつ安全衛生委員会などでの議論を通じ、対策強化を求めるものです。以下、区職労要求を提出しますので、誠意ある回答を求めます。 |
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記 |
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T、 | 基本要求 | ||
1、 | 労働者が日常的に働いている職場の環境をよりよいものにするために、八時間労働制を厳格に守ること。特に、賃金不払い残業の根絶と超過勤務の縮小を行うこと。また、休息・休憩時間の完全取得を徹底すること。 | ||
2、 | メンタルヘルス対策は、個人の問題とせず、電通・過労自殺事件の最高裁判決に基づき、過重労働をなくし、雇用主の責任として総合的な対策を取ること。 | ||
3、 | 旧労働省の「事業における労働者の心の健康づくりのための指針」などに沿って、メンタルヘルス対策について、職員の個人的な責任とせず、組織や管理職の責任と役割を明確にすること。 | ||
4、 | メンタルヘルス対策問題は、労使協議事項とし、十分な協議を行うこと。 | ||
5、 | メンタルヘルス、「心の病」についての実態調査を行うこと。 | ||
6、 | メンタルヘルス対策について、必要な予算措置を行うこと。 | ||
U、 | 具体的な要求 | ||
メンタルヘルス対策を行うにあたって、以下の点を具体化すること。 | |||
1、 | メンタルヘルスの予防について | ||
@ | メンタルヘルスの正しい知識と認識を高めるために、全職員に対し、安全衛生教育を行うこと。 | ||
A | メンタルヘルス対策の必要な職員を生み出さないために、職場の協力、援助体制、職務や役割分担、ストレス要因の排除など、職場環境の改善を常に行うこと。 | ||
B | 職場実態にあった職員配置、人事異動にあたっての本人希望の尊重や適正配置、職員のライフスタイルを踏まえた人事制度の改善など、精神的負担を軽減できるような働きやすい職場づくりを行うこと。 | ||
C | 結婚、妊娠、育児、介護などの家庭生活上の負担や長時間通勤など、ストレスや肉体的な負担がかかる場合、負担軽減できるよう福祉制度、福利厚生制度の拡充や勤務時間の弾力的運用が可能となるよう制度改善を行うこと。 | ||
D | 労働時間の短縮を図るとともに、雇用主として超過勤務の縮減、休憩・休息時間の確保、有給休暇の取得促進などに向けて、条件整備を図ること。 | ||
E | メンタルヘルス問題についての外部の専門医師への相談体制を確立すること。 | ||
F | 全職場において、定期的に自己診断を実施し、早期発見、早期治療ができるような体制にすること。 | ||
G | 民間企業等で行っているメンタルヘルス対策プログラム(EAP・従業員支援プログラム)を導入すること。 | ||
2、 | メンタルヘルス対策の必要な職員への対応 | ||
@ | メンタルヘルス対策が必要な職員が気軽にカウンセリングや相談できる相談窓口を整備し、支援体制を確立すること。この際は、プライバシー保護のため外部の相談窓口とすること。 | ||
A | メンタルヘルス対策が必要な職員がいる場合、管理職や組織の長は、本人意向を尊重しつつ、家族、専門医やカウンセラーなどの専門家、労働組合等の関係者とも十分調整・協議を行い、職場復帰支援、復帰支援プログラムを作成すること。 | ||
B | 外部の専門医、カウンセラーを確保し、職場内の相談・支援体制を確立すること。 | ||
C | 通院及び相談時間の保障など、服務上の配慮を行うこと。 | ||
D | メンタルヘルス対策の必要な職員の服務について、業務上の支援体制など必要な配慮や勤務軽減措置などをとること。また、早期改善に向け、人事異動なども含め実効ある対応を行うこと。とりわけ、勤務軽減については、病気休暇の有無に関わらず、医師等が必要と認めた場合、軽減措置が取れるようにすること。 | ||
E | 病気休暇、病欠後に、職場復帰する場合、円滑な復帰と再発防止のために、精神的負担がかからないよう業務内容について配慮することや、リハビリ勤務制度などを設けること。 | ||
F | メンタルヘルス対策の必要な職員の人権やプライバシーへの配慮を行うこと。 | ||
G | メンタルヘルス対策が必要な職員は、自己申告における目標管理が難しいことから、業績評価の対象とはなり得ない。従って、その対象から除外すること。 | ||
3、 | その他のメンタルヘルス対策について | ||
@ | 「職場復帰支援の手引き」を作成し、全職員への周知を図ること。 | ||
A | 管理職に対して、悉皆の専門研修を行うこと。また、一般職員の研修についても制度化すること。 | ||
以上 |
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