行政系任用制度改正に関わる要求書 | ||
特別昇格基準の廃止に伴う 行政系任用制度改正に関わる要求書 |
||
日頃から、特別区職員の勤務条件の向上にご尽力されている貴職に対し敬意を表します。 さる4月25日の団体交渉において、区長会より提案のあった「主任主事昇任選考(短期)の改正について(案)」について以下のとおり要求します。 さて、2005年賃金確定交渉において、「新たな人事・給与制度」の協議の中で特別昇格基準の廃止の前提として、級格付と一体となって運用されてきた任用制度についての見直し協議を行うことを特区連と区長会で確認しております。私どもは、このことを踏まえた協議が行われることは当然であり、区長会の提案はこれらを全く考慮していないものと言わざるを得ません。基礎的自治体である特別区の職場は、チームワークで業務が遂行されており、2008年度以降の行政系人事制度の協議にあたり、そのチームワークをベースとした業務において任用と同等に特別昇格が果たしてきた歴史的役割を全く考慮しないのであれば、職員の士気は低下し、職場は混乱することは目に見えています。 現行の昇任基準のままであれば、50歳を待たずして最高号給に到達することとなり、とりわけ係長への昇任が狭き門のままであれば、定年退職まで10年以上も昇給が行われなくなり、「新たな昇給制度」において業績評価が給与に反映されないという大きな矛盾が生じることとなります。 特別区の任用制度は、資格要件等基本的な考え方を統一交渉で確認し、運用については各区の労使協議で決定してきた経緯があり、統一交渉で協議することは勿論のこと、各区における人事管理施策をどのようにするかについても重要となります。職員が引き続き高いモチベーションを持ち、業務遂行ができるよう、各区における十分な労使協議もあわせて必要です。 以上の観点から、特別区の職員が定年まで、安心して良質な住民サービスを提供できる制度となるよう要求するものです。 |
||
1. | 主任主事昇任選考について | |
(1) | 主任主事選考は、実務経験に培われた知識能力を基本に選考してきたこれまでの経緯を踏まえ、若年選別に偏らないようにすること。 | |
(2) | 長期選考について、特別昇格基準の廃止を踏まえ、職歴・年令等、資格基準の改善を行うこと。 | |
(3) | 特別昇格基準が廃止されたことを踏まえ、昇任率を拡大すること。 | |
2. | 係長昇任選考について | |
(1) | 職務の専門性を生かせる任用制度とするための職を設置すること。 | |
(2) | 係長長期選考の資格基準を改善するとともに、長期選考を長期A・長期Bに複線化し、長期Bについては別枠で昇任率を設定すること。 | |
(3) | 特別昇格基準が廃止されたことを踏まえ、昇任率を拡大すること。 | |
3. | 総括係長選考について | |
(1) | 総括係長選考について、特別昇格基準の廃止を踏まえ、職歴・年令等、資格基準の改善を行うこと。 | |
(2) | 総括係長選考を短期・長期に複線化し、長期については別枠で昇任率を設定すること。 | |
(3) | 特別昇格基準が廃止されたことを踏まえ、昇任率を拡大すること。 | |
4. | 行政系人事制度の改正を踏まえた、技能・業務系人事制度の改正をすること | |
(1) | 技能主任は、行政系主任主事と同様の短期・長期の複線型の昇任体系とし、短期については現行選考資格基準の職歴、年令について引下げること。 | |
(2) | 技能長以上の設置基準を特別区の大多数を占める少数職場に見合うものに改善すること。 | |
(3) | 技能主任の昇任率の経過措置が今年度で終了することから、行政系主任主事の昇任率の設定と同様とすること。 | |
5. | 給料表の号給の増設 | |
(1) | 特別昇格基準の廃止により、現行制度のままでは50歳を前にして最高号給に達してしまうことから、給料表の号給の増設を行うこと。 | |