名誉昇給見直し問題 寝耳に水の区長発言 区職労・職員無視も甚だしい
労使交渉事項のマスコミへの一方的発表はルール違反
当局は十分な協議を尽くし職員の理解と納得を得るべき


 六月二十七日付、朝日新聞に「名誉昇給で退職金上乗せ、千代田区長改める」との報道がされました。またしても、労使交渉事項でありながら、事前にマスコミを利用し有利に事を運ぼうとする区長独断によるものです。
 この報道の前には、少しの話も区職労にはなく、区職労と区職員を愚弄するものと言わざるを得ません。
 区職労はこの報道に対し、さっそく区当局に抗議しました。
 この名誉昇給制度は、「功績顕著な者」が退職時に1号または2号昇給できるものとなっていますが、定年等で退職する者には十分な区政に対する功績があると判断して当局が昇給をさせてきたものです。この制度の運用を変えるには、職員の十分な理解と納得が必要です。
 報道された見直し内容は、「退職者のうち、ごく一部の勤務成績優良者のみを昇給させる」とし、まさに区長が進める成績主義強化の表われです。退職にあたっての勤務成績優良者の判断は難しく、結局、当局の都合のよかった者を昇給させる、情実にならざるを得ないものとなります。
 今年は、国が退職金の支給率を下げたことにより、退職金問題が労使協議の課題になります。退職間際の人たちのみならず、私たちの将来設計に大きな打撃を与えるこれらの見直しに、区職労は、断固反対していきます。