8日に人事院が史上最悪の「賃下げ勧告」 1・07%、0・25月マイナス
賃下げサイクル加速の勧告に抗議する
 8日、国家公務員に対する人事院勧告が出されました。
 その内容は、一言で言って、「史上最悪の賃下げ勧告」であり、長期不況を反映し、大変厳しいものとなっています。
 官民較差は、マイナス1・07%、一時金もマイナス0・25月となっています。
一時金は、年間4・4月まで引き下がる事になります。最近、一時金から共済掛金が大きく引かれた、その上に年間月数の減少となると手取額の大幅な減少となります。
 また、引き下げは、それにとどまらず、扶養手当の配偶者500円マイナス、通勤手当の6ヶ月定期券分支給となっています。
 平均年収は、5年連続でマイナスで、年収は、平均で16・3万円の減少となります。
 こうした厳しい人事院勧告の内容は、まさに国の経済政策の失敗がもたらした長期不況によるものです。長期不況をストップさせるには、消費を暖めるしかないことは明白です。
 公務員給与は、関連労働者を始め民間労働者にも大きな影響を与えます。経済不況の打開のためには、賃下げサイクルを立ち切る必要があります。しかし、人事院は、昨年に引き続き、機械的に民間準拠に固執し、マイナス勧告を行いました。このことによって経済不況の改善の見通しは更に遠くなったといえます。

給与勧告の主な内容
1、 官民較差
4,054円、1.07%のマイナスで、月例給を引き下げる。
給料表は、マイナス0.5%からマイナス1.2%まで配分。若年に軽くはしている。
2、 扶養手当
配偶者扶養手当を500円引き下げ13500円にする。
3、 住居手当
自宅に係る住居手当を新築購入から5年間に限定。
4、 通勤手当
六ヶ月定期券の価額による一括支給。4月と10月に支給。
5、 調整手当
異動保障の支給期間を3年から2年にする。
6、 一時金
年間支給率を4.65月から4.4月にする。
7、 実施時期
給与は、公布の翌月初日から実施。4月からの民間給与との差を解消するために、12月の期末手当で調整する。